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映画紹介 『響-HIBIKI』 私は殺すと言われたから殺されないようにしただけ!

《乱れ撃ちシネnote vol.190》

『響-HIBIKI』 月川翔監督 2018年 日本

昨日の続きから。
9年前に『百円の恋』(2014)で、

初めて安藤サクラという女優を知りびっくりして立て続けに安藤サクラ出演作品を借りた。

・『ケンタとジュンちゃんとカヨの国』(2010) 大森立嗣監督

・『かぞくのくに』(2012)ヤン・ヨンヒ監督

・『愛と誠』(2012) 三池崇史監督

・『ショムニ2013』(第4シリーズ)第一巻

・『今日子と修一の場合』(2013) 奥田瑛二監督

・『0.5ミリ』(2014) 安藤桃子監督

『0.5ミリ』が飛び抜けて面白かった。
やっぱり安藤サクラはすごい。

『0.5ミリ』の監督は安藤桃子、サクラの姉。
彼女たちの父親は奥田瑛二、母親が安藤和津、長女が桃子で次女がサクラ。
どうなっているんだこの芸能一家は。
と思っていたら安藤サクラが結婚した相手が柄本佑(えもとたすく)だったので驚いた。
今はNHK大河ドラマ「光る君」で藤原道長を演じている。
っで、
柄本佑の親父さんは柄本明

初めて柄本明を見たのは劇団東京乾電池のコントだったと思う。
70年代後半で場所は六本木。
ガラス屋さんの地下にあった自由劇場。

大柄でぬぼ~っとした容貌魁偉一歩手前の柄本明に目が点になった。
この人面白い!
以来大好きな役者さんだ。

っと、
ここまで書いてFacebookの書き込みを読んでK.Aさんが『百円の恋』の中国版リメイクのことを教えてくれたのでググってみた。

え〜〜〜!
『百円の恋』が中国でリメイクされて日本映画における最高興行収入記録を達成したんだと?。

早く観たい!

閑話休題。

週4ペースでリハビリに通っている整形外科医院で読んだ週刊文春のコラムで『ゴーン・ガール』を再現したような事件を描いた『アメリカン・ナイトメア』というドキュメンタリーのことを知った。
ヒロイン役のロザムンド・パイクが絶品だったデビッド・フィンチャー監督の『ゴーン・ガール』は一級のサスペンス作品。
ローリング・ストーン誌が選んだ2014年の映画ベスト10で5位にランニングされている。


24.03.16(13) -☆☆- 「アメリカン・ナイトメアナ 誘拐事件はなぜ〝狂言〟と言われたのか?」 フェリシティ・モリス監督 2024年 アメリカ Amazon Prime Video

結局、
タイトルにあるように、なぜ警察側がこの事件を狂言と決めつけたのかがサッパリわからなかった。
中途半端なドキュメント。

ここで気分を変えてお笑い時代劇を。
24.03.16(14) -☆☆- 「決算!忠臣蔵」 中村義洋監督 2019年 日本 Netflix
だめだ。

森田芳光監督の『武士の家計簿』(2010)の亜流?

中村義洋監督にはけっこう好きな映画が多いのに。

『アヒルと鴨のコインロッカー』(2006年)

『ジャージの二人』(2008年)

『フィッシュストーリー』(2009年)

『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009年)

『ゴールデンスランバー』(2010年)

特に『アヒルと鴨のコインロッカー』の浜田岳が良かったな~。
ということで濱田岳の出演作を観た。
24.03.16(15) -☆☆- 「ヒメアノール」 吉田恵輔監督 2016年 日本 Netflix
濱田岳は悪くないけれど全然感情移入できない作品だった。
何なのコレは。

次にサブタイトルにひかれて観たのがこの作品。
24.03.16(16) -☆☆- 「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」 監督 2016年 日本 Netflix
変な映画。
妙な映画だと思うけれど今ひとつ好きになれない。

初登場の場面で市川実日子と見間違えた平手友梨奈がとても良かった。
素晴らしい目ヂカラの持ち主。
どこかで見た顔だな~と思ったら、
在分前に観た『響-HIBIKI-』で目を引いたヒロインだった。

21.07.09(06)☆☆☆☆『響-HIBIKI』月川翔監督 2018年日本  Amazon☆☆☆☆
この映画サイコー!と声高にならなくても人に「ちょっといい映画なのよこれは」とひそひそ話しをしたくなる映画がある。
そんな作品だ。

出版社に届けられ、台車に乗せられて編集部まで運ばれていく一通の郵便物をステディカムが追う導入部。
あれ?同じようなイントロの洋画を見たことがあるな~、と、記憶をたぐり寄せた。
多分スピルバーグ監督の『ペンタゴン・ペーパーズ』の冒頭シーンじゃなかったかな?

新人賞担当の編集者がその封筒を見て言う。
「ダメだよ、データで送られたものしか受け付けないことが応募規程なんだから、これは受け付けられないから廃棄して」

ゴミ箱に捨てられた原稿用紙の束を拾い上げた一人の女性編集者が読み始める。凄い作品だ!彼女は魂を震わせる。

この導入部だけでつかみはOK!
しかもヒロイン平手友梨奈の無表情さがいい。

ご都合主義で漫画的展開的だな~と思っていたらやはり原作はマンガ。小説を書くことも読むことも大好きな16歳の女流天才作家のデビューにまつわる物語。

主人公のモデルはSF作家の新井素子さん?と思わせる程外見も雰囲気(内面も?)も似ていたのが興味深かった。
そしてもひとつ。
是枝監督の『誰も知らない』の柳楽優弥少年 がこんなに大人に・・・、

しかもうまかった。

平手友梨奈はアイドルユニット欅坂46のセンターというからにはかなりな人気アイドルなんだろうけど本作は興行的には芳しくなかったというネットでの噂を目にした。
『響-HIBIKI』は彼女の圧倒的な存在感と監督の切れ味のいい演出が見事なコラボ感を生み出している作品だ。

偶然さきほど観終わった『旅する16歳とジーンズの夏』と同じく主人公は作家を夢見る16歳の少女。
『旅する・・・』はファミレスの味わいだったがこの作品は料理人が手間ひまかけて味が染み込んだ定食屋の味わいを感じる。

【物語の概要】
小論社の文芸誌『木蓮』編集部に郵送されてきた新人賞の応募原稿。
しかしWeb受付のみのため廃棄処分に。
それを拾い上げたのは編集部員の花井ふみ(北川景子)でした。
作品を読んでその才能に驚いた花井は、自ら入力し応募を受け付けることにします。
高校一年生の響(平手友梨奈)は、同級生の涼太郎と文芸部を訪れます。
溜まり場を奪われたくない不良隆也に脅された響は、彼の指を折って撃退し文芸部に入部します。
部が存続するには部員が1名足りず、響は辞めた隆也を勧誘。
屋上から飛び降りることもいとわない響の度胸に免じて隆也は再入部しました。

ある日響は編集部に電話し、自分の作品の感想を求めます。
花井は興奮して絶賛するも、肝心の連絡先を聞く前に電話が切れてしまいます。
文芸部の凜夏は響の書いた短編を読みその才能にショックを受けます。
実は凜夏は人気作家祖父江秋人の娘。“祖父江凜夏”名義でのデビューを打診されています。
祖父江の家を訪れた花井は秋人の書斎で会った女子高生が、探していた鮎喰響だとわかり「新人賞確実だから連絡先を教えて!」と迫ります。
それを聞いた凜夏は“祖父江凜夏”でのデビューを承諾します。
~映画ウォッチより~

【Trivia & Topics】
✥日本版チョ・イソだったのか。
平手友梨奈は「六本木クラス」でヒロインを演じていた。
つまり「梨泰院クラス」のチョ・イソ(キム・ダミ)の役だ。

チョ・イソ(キム・ダミ)

あまりにもキム・ダミが素晴らしかったので「六本木クラス」は見始めて15分ほどで途中下車してしまった。
U-nextと再契約した時にもう一度平手友梨奈目当てで見てみよう。

✥原作者のお墨付き。
本作はビックコミックスペリオール連載の「響~小説家になる方法~」の映画化。「マンガ大賞2017」を受賞している。
原作者の柳本光晴は「実写化の場合響役は平手友梨奈しかいない」と太鼓判を押したそうです。

【5 star rating】
☆☆☆☆

(☆印の意味)
☆☆☆☆☆:超お勧めです。
☆☆☆☆:お勧めです。
☆☆☆:楽しめます。
☆☆:駄目でした。
☆:途中下車しました。

【reputation】
Filmarks:☆☆☆★(3.6)

u-next :☆☆☆☆





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