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絶望していた午前と、忘れられない夜を歌った今日のはなし。

※のろけ注意※

今日は盛れていた。(当社比)

彼氏を含む幼馴染4人で飲むはずだった。
3年ぶりに。
でもそれは叶わなかった。

妻の体調不良でひとり欠席。

1番仲の良い幼馴染の子は、体調不良が続いていると聞いていた。
今日のお昼ごろ、'空いてる時間に電話してもいい?'とLINEが来て、短い電話をした。
ちょうどクイックルワイパーで床を拭いていた。
お子ができたとの報告。

「おめでとう」と言った私の声は震えていなかっただろうか。声に'おめでとう'の色はちゃんと乗っていただろうか。

前々から子供が欲しいと話を聞いていたから、本当によかったね、と思ったのは本心。

でも電話を切り終えたあと、片手でクイックルワイパーの柄を握りしめたまましばらく呆然としていた。
話も聞いていたし、電話をしていい?の時点で薄々勘づいていたにもかかわらず、自分が想像していた以上の衝撃を受けていることにショックを受けた。

いろんな感情を含んだ涙が出た。
直接教えてくれたことに対する嬉しさ。単純に今日会えない悲しさ。置いてきぼりにされたような心細さ。女の本能としての悔しさ。そして何より、'おめでとう'以外の感情を抱いてしまう自分の情けなさ。

結局、彼氏と2人予定通り手羽先の美味しい居酒屋でサシ飲みになった。

手羽先を齧りながらいろいろな話をした。
幼馴染のことも。
私のどろどろとした感情も。
「わかってるよ、わかってるけどさ…」を、彼は静かに聞いてくれて、話してくれて嬉しいと言った。そして、2人に会えなかった寂しさを共有した。

来週、クラフトビールを飲みに行く約束も。
飲んでばっかりだな、最近。
友達の間で、「会わない」で有名な私たちが6週連続で会っていることも。
そして、私たちの将来のことも。
「これからも一緒に楽しくいたい。もしあおがよければ。」
もちろんだよ。
私たちののんびりとしたペースでさ。今を楽しんでいかないと。今は今しかないのだから。

ほろ酔いで駅まで歩いている途中、煌々と光るカラオケ屋さんに2人して吸い込まれるように入った。
2時間歌った。
歌って世代がモロに出るよね。

2020年代の曲は『怪獣の花唄』と『名前を呼ぶよ』だけ。

あとは懐メロのオンパレード。
西野カナ、アンジェラアキ、オレンジレンジ、aiko、アジカン。世代がバレる。

改めて歌詞を聞くと、どれもよくて今の心に沁みる。

彼が歌ったGreeeenの『キセキ』を聴いて涙腺が緩む。歌詞もいいけど、14年前、中学校の修学旅行のテーマソングとしてバスの中で一緒に歌った歌を、今また一緒に歌えていることが嬉しい。

何曲か歌った中で、「右手を繋ぐ〜」的な歌詞が出てきて違和感。私が繋ぐのはいつもだいたい左手だと気づいた。「俺が転ぶ確率より、あおが転ぶ確率の方が高いでしょ。」転んで車とぶつかったら大変だからと、彼はいつも私の左側を歩いてくれる。

あいつの好きないきものがかりも、あの子の好きなファンモンも歌った。pvに出てくる北乃きい、めっちゃかわいい。

バスがそろそろなくなる時間まで遊んで、彼を改札で見送った。

大事な夜を過ごした気がする。

みんな大人になってそれぞれ大切なものができる。簡単に会えなくなる。そういうものかもしれない。時間が必要かもしれない。
でもこれからもお互いを大切に思えたら。そして今を積み重ねた先でいつかまた会えるなら、その時まで元気でいたいし元気でいてねって思う。
たとえばそれが60歳であろうとも、年月なんかなかったみたいに私たちはまたくだらない話ができると信じてる。

今を諦めないでよかった。
そんな今日のはなし。



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最後まで読んでくれたあなた。
ありがとうございました。

春瀬

最後まで読んでくれたあなた。 ありがとうございました。またいつか🍄