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人生にオノマトペを

突然だが、あなたは独自のオノマトペを持っているだろうか。

私はオノマトペフェチで、会話のなかで初めて聞く表現に出逢うと嬉しさが抑えられず、ついニヤけてしまう。

『ジョジョの奇妙な冒険』は私が少なからず影響を受けている漫画のひとつなのだが、ジョジョには聞いたこともないような音が山ほど登場する。

メメタァ、ズキュウウウン、ボムギ!、メギャアーン、クニオッ、パパウパウパウ フヒィーン、グチュウゥゥウ~ッ などなど

読者に共感性を持たせたいなら、一般化したオノマトペのほうが状況は十分に伝わるはずだ。

しかし敢えてそこで引っ掛かりのある表現をしてくる。とてもセクシー。めっちゃニヤける。思わず声に出してみたくなる。

様々な声のトーンで発して試してみていると、突然ピタァと場面にハマるタイミングが来る。次の瞬間には、その音以外受け付けない身体になっている。

より解像度が増して、平面だったものが途端に立体的になる。アトラクション感が一気に増す。

ジョジョの異様な没入感と魅惑的な空気感を醸し出すのに一役買っていることは言わずもがなだ。

日常生活でも、言葉遊びを楽しんでいる人に出逢うと何割増しにも魅力的に見えてしまう。

完全なる持論だが、独自のオノマトペを持っている人は絶対イイ奴だ。友達になれる。
物事をより鮮明に、温度をのせて伝えようという誠意が伝わってくる。
その言葉には生気がある。その人独自のリズムが生まれる。(これは擬音に限らずだが、極めて直感的に出る表現が擬音だと思うので。)

だから私はオノマトペを愛している。
オノマトペはこれからも私の人生を彩ってくれることだろう。

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