駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。

今回のテーマは「#妄想旅行」です。

暑い中べちゃっとしたコンクリートに照り返す日光。急遽ネットで購入した、普段着ですか？てくらい露出をおさえた水着を着た私はプールサイドの水溜りに足を突っ込む。だいぶ前にハワイで買ったコスタリカ製の水着は、これからの人生、着ることはないだろう。さて、ここはプールだ。水浸しになるのは承知の上だ。だがぬるくなった水溜り、非常に不快で鳥肌が立つ。そんでもって…うるせー。ひっきりなしに流れる迷子のアナウンスを、そんなの簡単にかき消すくらいの勢いでワイワイ、ガヤガヤ、キャーキャー、ギャーギャー。もうカオス。普段クーラーの聞いた静かな大人空間で過ごしている私は、暑さと喧騒で、嗚呼、頭痛が。そんなんお構いなしに水を得た魚、ならぬ、水を得た甥姪。テンションマックスではしゃぐはしゃぐ。この上なくかわいい。そしてこの上なくうるせー。わかるよ、おばさんも子供の頃はプールが大好きで夏休みは近くのプールに毎日のように通っていたし、たまに遠くの大きなプール、砂沼サンビーチとか、車で連れて行ってもらえるのすごく嬉しかった。大人になったら、暑くて汚くてうるさくて、これなんの罰ゲーム？て思ってる。最愛の甥姪の眩しい笑顔にしんどさ吹っ飛ぶ。わけない。芋洗い状態の流れるプール、小さな甥姪の安全に気を配りながらもはや意識ない。まだ幼稚園児だから子供たちだけではなんだか危ない気がするからやむを得ず一緒に流されてる。これ毎夏やってくれてた両親に対して改めて頭上がらないし、今ここにいる親御さんたち全員尊敬する。

てとこまで考えて、甥姪の住む街へ旅行に行ったら、プールじゃなくて涼しいイオンに一緒に出かけようと思う。水着ももちろん買わない。

文：べみん

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