動物の心臓・腎臓を人に移植できる時代に

アメリカの心臓病患者に対して豚の心臓を移植することに成功したとの報道があった。

2020年にノーベル賞を受賞した「クリスパー・キャス9」という技術によって、遺伝子編集技術が格段に向上したことによる成果の1つである。

あらかじめ指定の遺伝子を10個編集した細胞を豚の受精卵に注入し、母豚の子宮に入れると、生まれてきた子豚の心臓は人に移植しても拒絶反応が起こらないようになる。

また同国では心臓だけでなく、腎臓も移植に成功したとのことだ。

これらの技術はアメリカでは臨床的に実施されているが、日本ではまだ研究段階とのことである。明治大学の研究者は「国内では早ければ3〜4年で実現する」と語る。

下記ウェブサイトは、同氏がCEOを務める、豚の臓器移植を臨床的に実施することを目指すベンチャー企業のホームページである。

挑戦的な国の臨床ケースを参考にして、日本や、あらゆる国で新しい医療が実現していく話は多い。パンデミック化の新ワクチンに関してロシアが率先して投与実施を行なったことで我々も早期に享受ができたように。

またベンチャー投資が勢いづいていることも新しいテクノロジーの社会実装を加速させる要因であろう。良い時代に生まれてきた。

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