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文売班 白黒斑 / Boolean Monochrome

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同人サークル【文売班 白黒斑】から刊行された本の一覧
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『つぎはぎポケット』あとがき

同人サークル【文売班 白黒斑 / Boolean Monochrome】は2023年9月10日開催の文学フリマ大阪11にて、詩集『つぎはぎポケット』を発表・発売いたしました。本記事では著者である水述 諦が、本書の内容について詩的に振り返ります。 ※ 本記事は、本書の読了を前提としています 1.恥遥けき衰え 始まりの詩。悍ましい死が目前に迫るなら、きっと私は詩を求める。 『人間合格』 本名の頭文字が母音なので、学生時代の出席番号はいつも早かった。大抵は窓際の列に座席があ

[月記]23年6月 航路

絵画の表現技法に、アクション・ペインティングという手法がある。筆を振ったりしながら絵具を紙に垂らしたり散らしたりして絵を描くやり方だ。成果物に重きを置くというよりも、絵を描くという行為に対してフォーカスした技法だと言える。それでは、文筆作業におけるアクション・ライティングはどのようなものだろう? たとえば、生成する文字列に対して究極のランダム性を求めるならば、タイプライターを用意してその前に猿を配置しておけば良いだけのことだ。無限の猿定理は無限に長い時間が与えられた場合に『

◆第3作『つぎはぎポケット』

ご購入は こちら から ジャンル:詩集 ページ数:116頁 発行日:2023年9月10日 第1版 発行:文売班 白黒斑 / Boolean Monochrome 国際標準同人誌番号, ISDN:278-4-527107-03-6 《説明》 人生はたったと百十行で駆け抜けて、衣食住はたった五文字のリポグラムで書き表される。数字は一列に並び夢幻の意味を生成し、真夜中は一抹の不安を無限に増幅させてゆく。 恥・生活・五言詩・叙情主義・十進数・孤独・恋。虹のようにきらめく七つのテー

◆第2作『空想 日常鳥図鑑』

ご購入は こちら から ジャンル:絵本 ページ数:32頁 発行日:2023年9月10日 第1版 発行:文売班 白黒斑 / Boolean Monochrome 国際標準同人誌番号, ISDN:278-4-527107-02-9 ご購入は こちら から 読後アンケートは こちら から

文学フリマ初出店を振り返る

同人サークル【文売班 白黒斑 / Boolean Monochrome】は2022年9月開催の文学フリマ大阪にて『Shall we デカダンス?』を発表・発売いたしました。本記事ではサークルメンバーが本書装丁の制作および文学フリマ初出店の様子について振り返った記録を掲載しています。 表紙の制作 水 (= 水述 諦)「この本を作るにあたって、初めての経験が多かったじゃないですか。大変なことが多かった。どういう風に進めていくかっていうのも探りさぐりでやっていたし」 彩 (=

『Shall we デカダンス?』サンプル作品

この記事では『Shall we デカダンス?』のサンプル作品として、第二部を一部改変したものを掲載しております。 ご購入は こちら から 「ところで今日は、どこへ行くつもりなんだ」  このままずっと磨鳥(まとり)と駄弁っていてもそれはそれで楽しそうだったが、実際にはそうはいかない。そもそも俺は、他に楽しそうな部活を見て回るためにこの部に入部し、ここにいるのだ。俺はそれを思い出して、磨鳥に本日の行き先を尋ねた。 昨日の一件は予行演習だったようだが、今日こそは俺にとっての

『Shall we デカダンス?』本編を振り返る

同人サークル【文売班 白黒斑 / Boolean Monochrome】は2022年9月開催の文学フリマ大阪にて『Shall we デカダンス?』を発表・発売いたしました。本記事ではサークルメンバーが本書の内容について振り返った記録を掲載しています。 なお、本書の核心部分に関する言及はありませんが、軽微なネタバレを含みます。 序 水 (= 水述 諦)「あの、それでは座談会を始めていきたいと思うんですけども」 彩 (= 彩田チエ)「よろしくお願いします」 水「よろしくお願い

◆第1作『Shall we デカダンス?』

ご購入は こちら から ジャンル:ライトノベル ページ数:452頁 発行日:2022年9月25日 第1版     2023年9月10日 第2版 発行:文売班 白黒斑 / Boolean Monochrome 国際標準同人誌番号, ISDN:278-4-527107-01-2 キャッチコピー: 「色んな部活に体験入部!」するための部活へようこそ あらすじ: 静詠高校へと転校してきた望月は、入りたい部活を探し歩く中で廃部と呼ばれる謎の部活を訪問、部長に言いくるめられてその部へ