水野 英一

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sample『ばらの花』評(3)

あんなに近づいたのに遠くなってゆく(くるり『ばらの花』より) なわとびをしていた もう、どれほど飛んでいるのだろうか 握った手のひらに汗をかき ロープが滑って抜け…

水野 英一
9年前
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sample『ばらの花』評(2)

だけどこんなに胸が痛むのは 何の花に例えられましょう(くるり『ばらの花』より) 意味も解らず嘔吐した 溶けかけた宝石を拭ってくれた 考えるだけで泣いていた 眠り続け…

水野 英一
9年前
3

sample『ばらの花』評 (1)

暗がりを走る 君が見ているから …

水野 英一
9年前
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sample『ばらの花』評(3)



あんなに近づいたのに遠くなってゆく(くるり『ばらの花』より)

なわとびをしていた
もう、どれほど飛んでいるのだろうか
握った手のひらに汗をかき
ロープが滑って抜け落ちていった
コンクリートの地面に
プラスチックの部分が叩きつけられて
響きのない、乾いた音が鳴った
片方の手から足下に垂れさがる
ロープの曲線を何度も目で往復させながら
今日はこれでおしまい
ロープを手繰りよせて結んだ
もう解けな

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sample『ばらの花』評(2)



だけどこんなに胸が痛むのは
何の花に例えられましょう(くるり『ばらの花』より)

意味も解らず嘔吐した
溶けかけた宝石を拭ってくれた
考えるだけで泣いていた
眠り続けていたい
天井を蹴破ってみたい
一生のお願い
を、たくさん抱えている
朝はいつも怪物が訪問する
冷たい空気を吸い込むと
肺に魚の骨が突き刺さる
咳と痛みを創造する
幼児の悲しい魔法

前回は第1聯を読解し、今回は第2聯である。

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sample『ばらの花』評 (1)



暗がりを走る 君が見ているから
でもいない君も僕も (くるり『ばらの花』)より

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