チャンスに届かない爪の先
先週末に、一方的に敬愛してやまない辻愛沙子さんの求人が発された。
3か月と、それから6か月、僕はこの瞬間だけを待っていた。
千載一遇の待ちに待ったチャンスで、これ以上望むものは何もない。
恐らくグラフィックデザイナーが欲されるだろうという見立ては完璧だった。ひどくねじくれながらにも少しずつ勉強を進めていた。情緒不安定でせっかく入った大学も通えなくなった人間が仮説に基づいて目標をしっかりと建てて、それに向けて計画を練って、実際に手を動かしているというのは特筆すべき事だろう