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多様性がさらに広がる、働き方とジェンダーの掛け合わせ

「ライフ・シフト」の著者、リンダ・グラットンの最新の書籍では、カップルの就業形態の変遷が紹介されています。
かつては、家計の主な担い手であった男性がフルタイムで働き、女性は家族ケアやパートタイムの就業で支えるスタイルが主だったが、社会環境の変化により「どちらもフルタイム」「女性がフルタイム+男性が家族ケアやパート」等の多様なパターンが見られるというものです。

日本に置き換えると、高度成長期からバブル期にかけては、長時間労働が常である家計に担い手を、家族が家庭を守って全力でバックアップするというスタイルが主流でした。職場の両立支援や家事や保育サービスの浸透等で、「どちらもフルタイム」スタイルも徐々に増えています。

けれども、「女性がフルタイム+男性が家族ケアやパート」のスタイルはまだまだ少ないのではないでしょうか。その背景として、「男性は仕事、女性は家庭」と言う考えが根付いているからかもしれません。

リンダ・グラットンは「マルチステージの時代」も提唱しています。つまり、「教育→就業→引退」ではなく、「教育→就業→休業や地域活動、学習、副業、起業等多様な経験→引退」等、複数のステージを同時並行で進む時代ということです。

一度ビジネス社会に出た後に、休業や地域活動に従事する時期があっても、再びビジネス社会に戻ることができれば、もっと多様な働き方を選びやすいのではないでしょうか。どっちが仕事を選ぶではなく、どの時期に何を選ぶかと捉えると、柔軟に他のステージを選びやすくなるということです。

実際に、離職期間がある方がリスキリング後に再就職するケースや、出身企業の再雇用制度を利用して復職するケースもあります。

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