アフタヌーンティーについて
皆さんご存じでしょうか。
イギリス貴族界が起源で、サンドイッチやスコーン、お菓子などをつまむ、いわゆるお洒落な紅茶タイムです。
この度、モフリーでもちょろっとやってみようかと思いました(拍手
平日限定・要予約、当店のすべての紅茶がお替り自由で¥3,800(90分制)。
要は日本紅茶協会「おいしい紅茶の店」認定店、同協会ティーアドバイザーの店主が淹れる紅茶でティーパーリィしませんか?ってことです。
内容は時々により変更があるかもしれませんが、概ねこんなラインナップでございます。
せっかくメニューに加えてみたこともあり、今回はそんなアフタヌーンティーについて触れてみたいと思います。
1800年代半ば、英国が起源と言われているアフタヌーンティー。生まれた理由は当時の貴族たちの生活習慣が原因でした。
その頃の貴族たちの起床時間は朝遅く起きて、朝ごはん兼昼ご飯を食べていたそうです。現代の無職と同じ生活リズムですね(偏見
しかしその後の食事までが長い。産業革命によってランプが登場したことも相まって一日の活動時間が伸び、ディナーは20時頃だったそうです。
そんなブランチから夕食の間の、「ちょっと小腹が空くどころじゃないわよ」というおやつ的な理由が一つ。
そして『女性は細ければ細いほど美しい』という、当時の美意識も理由の一つだったそうです。
女性の嗜みと言われ、常時コルセットをめちゃくちゃ締め付けていて過ごしていたらしく、これにより女性たちは夕方あたりには腹回りが限界を迎え、なんとか気を紛らわせたいという一念からこの習慣は始まったそうです。
「細さを目指すのにそこはお菓子食うんかい」という突っ込みは、いつの時代も野暮というものです。
そんな細さを志向しているのにも関わらず、間食を始めたのはベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアさん。当初は寝室でこっそり食べていたそうですが、そのうち「友達も呼ぼうかしら」なんて思い付きます。
しかし呼ぶのも呼ばれるのもなかなかの貴族です。当然ながら社交の場になり、ということは礼儀作法や家具調度、使用される食器等々にもルールができたりなんかして、産業革命で絶頂ウハウハ、七つの海でブイブイ言わせていたイギリス帝国で生まれたのです。
店主もアフタヌーンティーのお作法にちょっとだけ目を通しましたが、少し目を通してそっと閉じました。とにかくめんどくさいの一言に尽きます。
パッと見たところ、ホスト側はこんな感じです。
【開催前】
・ゲストの選定(どんな人を招くかで格が問われる)
・アフタヌーンティー開催の1か月前までに、執事に招待状を出させる
(主催者の名前、日時、場所、ドレスコードを記載)
・食器、テーブルコーディネート、紅茶やお菓子のプランニング
【当日】
・開催時間は15時頃
・フィンガーサイズのサンドイッチやお菓子を用意
・一杯目のウェルカムティーを注いでプレイボール
・会場の調度品やリネンなどを、家の格や歴史などの背景とともに語る(なに
を?)
たぶん一生縁がない世界です。店主の家には大層な歴史の背景なんてありませんし、そもそも執事ってなんやねん。
ゲスト側はゲスト側でこんな感じでお作法がいろいろありますが、まとめるのもめんどくさいので省略します。
テーブルマナーなんかも、たとえばカップの持ち手は利き腕で取るのですが、利き手と逆側にあった場合は時計回りにカップを回して、持ち手に指を通さず、親指と人差し指でハンドル部分をつまむように持ち、中指を添えてホールドします。
また、テーブルの高さによってソーサーごと持つのかカップだけ持つのか、そんなところも変わってくるそうです。
個人的には想像するだけでげんなりしてしまうそんなアフタヌーンティーですが、日本でも広く浸透するまでに至りました。
というのもさすが我が国ですね。見栄とめんどくささの極致のアフタヌーンティーも、我々に掛かれば「ヌン活」と呼ぶくらいまで削ぎ落すことに成功しております。
これくらいのカジュアルさ、見習いたい。ということで、ドレスコードを指定することもなく、お客様の選定をすることもありません(当たり前だ)。
好きに飲んでください。食事はフォークを使おうが手掴みだろうがかまいません。
平日のみで90分制で遅くても二日前までにご予約、そしてシェアは勘弁してください。16:30がラストオーダーとなります。
モフリーのアフタヌーン・ルールなんて、これくらいなもんです。
という訳で、お一人様でも大歓迎、奮ってご応募ください。
また、ピアノはベヒシュタインを所有、更に古本屋でもあるモフリーです。
ピアノの発表会や読書会など、イベントでもご活用可能です。
こちらもご検討頂けたら幸いです。何卒。
最後まで読んで頂きありがとうございました。