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【ゴジラシリーズ全部観る#3】『キングコング対ゴジラ』【映画レビュー/特撮】

【ゴジラシリーズ全部観る#3】

もちぞーです。よろしゅう。

【ゴジラシリーズ全部観る】企画も早くも3回目。前回の最後に、「今作のDVDが近所のレンタル屋さんにない」という話をちょっとしました。

 でも、ありました!

 実は、ゴジラコーナーにはなかったんですけど、検索機では「在庫アリ」になってたんですよね。でも、そこのTSUTAYAの店員さんみんななんか機嫌悪そうで・・・。いや、自分がめんどくさがってただけなんです。
 この間改めて行ったとき、勇気を出して在庫確認お願いしたら、めっちゃがんばって探してくれました!ふつうにめっちゃいい人だった。見た目で判断してごめん。
 ちなみにどこにあったかというと、「昭和の名作コーナー」にありました。18禁コーナーの手前に。たまに行くのにそんなコーナーあるの知らなかったよ。18禁コーナーに入るときは周りに人がいないかよく見てから忍者ぐらいの速度で入るので逆に視野が狭まってたんだろうね。コングどころか『モスラ』含めて昭和シリーズ全部そろってました。TSUTAYAすごいね。

 ということで今後も順番に観れそうです。あなたも、お目当ての作品が見つからないときは、あきらめずに探してみるべし!

 今回は『キングコング対ゴジラ』!いくぞ!


総天然色!のわりに赤一色のポスター。



概要

 1962年公開のゴジラシリーズ第3作にして初の総天然色(フルカラー)、ワイド制作。東宝創立30周年記念作品にして、アメリカRKO社とのコラボ作品。第2作『ゴジラの逆襲』から7年ぶりのゴジラ復活となる。


あらすじ

 パシフィック製薬宣伝部長の多湖は、自社提供番組の視聴率不振を打開するため、提携先のカメラマン桜井と古江に、ソロモン諸島南部のファロ島に伝わる「巨大なる魔神」のうわさを調査してくることを命じる。
 一方、前作『ゴジラの逆襲』で氷漬けにされていたゴジラは、冬眠状態から目覚め、帰巣本能により日本に上陸する。
 ファロ島に上陸し、調査をすすめる桜井と古江の前に、突如巨大なタコと「巨大なる魔神」キングコングが現れる。大ダコを倒し眠りについたキングコングは多湖たちに捕獲されるが、洋上で目覚め、本能に導かれるようにゴジラのいる日本を目指し始める。
 それぞれの怪獣が大暴れする中、両者を共倒れさせる作戦を実行する人間たち。それによりついに相まみえるゴジラとキングコングの決闘が今始まる・・・。


感想

全体の感想


・・・・・・・・・いーーーーやおもろいんかい!


 これでなんでおもろいの!?反核・反戦のテーマ、複雑な人間関係、高度な特撮表現・・・前二作、特に初代が評価された要素がもうほぼ残ってない!これはゴジラなのか!?放射能も環境破壊もオキシジェンデストロイヤーもスーパーXもゴジラ以外の「怪獣」も出てこない!出てくるのはデカいタコとゴリラ!意味が分かんねえよ!タコに関してはもう本当にただのタコだし!でもおもろい!なんで!!???


すごい頑張ってるのは伝わってくる

 マジでびっくりしたのはタコ!
 ファロ島の民族の親子がいる建物がグラグラっと揺れて屋根がつぶれたとき、「キングコングきたああああ!」と思った。結構ここまで長かったし。そしてパッと画面が切り替わったときそこに映ったのは・・・普通のタコ!着ぐるみでも操演人形でもない、マジのタコなのです。困惑。
 民族たちがこのタコに向かって必死で槍とかを投げてる。マジでシュール。しかもこのシーンの合成があまりにも合成すぎる。手前に小さく映る人間たちがなんか青いのよ。しかもタコの移動スピードと人間のそれがところどころ合ってない。カラーになったからなのか?画質が良くなったのか?とにかく白黒のころにはなかった違和感。しかもこの青い合成を使ったシーンがかなりある。当時としては最先端だったのだろうか。
 合成だけじゃない。ミニチュアの戦車に乗ってる兵士とかがどう見ても人形。それなのにかなりアップで映る。

 初めてのカラーだからなのか、白黒の時に通用してたものが無理になってきたのかな。でも、その分白黒の時にわからなかった工夫もよく見えるようになった。
 相変わらずミニチュアの出来はすごいし、粗は見えても画面の中には世界が成立している。ゴジラが電車に迫ってくるシーンは相変わらずめっちゃ怖かった。
 ここから数十年かけて平成ガメラまで成長すると思うと感慨深いし、こういう努力があってこその今だよねと改めて感じた。


子供向けゴジラのキャラクター

今作のモンアツゴジラ(1962)。前作とは反対になんかかわいい顔。

 今作のゴジラ、登場したときはめっちゃ怖いのに、だんだんかわいくなってくる。電線に触ってビリッとなって迂回するシーンは「お前ほんとに怪獣王か?」ってなる。水爆で殺せないのに電線でビビるの?てか熱線撃って壊せよ。でもその感じもなぜか「嫌なキャラ変」じゃないなんだよなぁ。
 キングコングとの決闘では、キングコングにダメージを与えるたびに、めちゃくちゃ嬉しそうにパコパコ(本当にこういう音が鳴る)腕振ってはしゃぐ。公園でドッジボールやってる悪ガキか。でも、ウルトラマンの怪獣とかでもこういう動きするから、慣れてるおかげで受け入れられたのかもしれない。こっからのゴジラはこういう感じになっていくんだろうね。


キングコングのキャラクター

 キングコングは最初からかわいい。基本攻撃は岩投げアタック。でも基本ダメージにならない。で、疲れたら木の実ですぐ寝ちゃう。そんでめちゃくちゃ猿。あの歩き方や仕草の表現はスーツアクターさんのすごさがわかる。マジで生きているデカいゴリラに見えた。国会議事堂に乗っかって暴れるシーンは迫力があったし、キングコングっぽさの表現としてもインパクトあってよかったね。
 ゴジラよりちょっと弱いのもよかった。雷でパワーアップしてやっと互角(ゴリラが雷でパワーアップする意味が分からん)。どちらかというとゴジラがヒールでコングがヒーローっぽい描かれ方だったので、パワーアップして相打ち(どちらも場外)はちょうどいいバランスだった。


特撮はグレードダウン。だが・・・

 正直いまいちだったのは特撮の質。明らかに予算がなさそう。ゴジラもコングも田舎しか通らないし、デカい建物を倒すのはほんとにラストだけで、最初は何もない山の中でしばらく戦う。その山も空が近くて、明らかにセットって感じ。最後にぶっ壊す建物もお城なので、「一回アンギラスで観ちゃったよ~」と思った。ただ、打ち上げた波が崖際のビルに当たるような、「怪獣の周りの及ぼす影響の表現」には広がりが見えはじめている。予算がない中でも新しいことやろうとする工夫が見えたので、やっぱすげーな~。

コント映画としての質も高いかも

 今作が楽しく見れたのは、人間サイドのキャラ造形のバランスが良かったからかも。急にゴジラが腕パコパコしだしたら「?」ってなるけど、最初から人間サイドがコントみたいなキャラと話運びをしてたので、チューニングしてからコング対ゴジラにいけた気がするし、そのコント自体結構笑っちゃう感じで質が高かった。シラけたり、つまんねえなみたいな部分はほぼない。コメディ映画としてもいいものだったと思う。


まとめ

 今回は全然魅力が伝わってる感じがしない。観終わった後、「おもろかったな~」ってたしかになったんですよ!でもなんでおもろいのかよくわからん。そのくらいなんも考えずに観てて、でも退屈せず楽しめた。
 現代の特撮に触れていればいるほど、「最初ってこうだったのか~」とか「なんじゃこりゃ!」ってのが増えてきて楽しいと思うし、逆にゴジラや特撮を知らなくても、普通に面白おかしく見れる映画になってると思う。怪獣映画初心者にも玄人にも結構おススメですね。


次回予告

次回【ゴジラシリーズ全部観る#4】

『モスラ対ゴジラ』!

ポスターかっけえ~。

 ついにゴジラニワカの俺でも知ってるモスラが登場!平成版の『ゴジラVSモスラ』はめっちゃ面白かった記憶があるので期待大!「モスラ~ヤ!」の歌もいいんだよな~。

 実は先に初代『モスラ』を観ておいた方がいいかなと思い、もう観ちゃいました。記事にするかどうかは悩み中。する場合は番外編としてこの企画のマガジンに乗せようかなと思います。


ということで、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!
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次回もよろしゅう!

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つづく



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