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子どもの保険の考え方。学資保険は必要?相場はいくら?

結婚して子どもができて、【学資保険】という言葉を耳にするようになりませんでしたか?
「子どもの教育費を貯金すればいいんでしょ?」
「貯金だったら保険じゃなくてもいいじゃん」
私もきっと、FPの資格を取って保険の仕事に触れていなければ、貯金と保険の違いなんて知りませんでした。

実は、子どもができて考えるべきことは教育費のこと以外にもあるんです!
子どものための保険の考え方について、できるだけわかりやすくお話します。参考にしてみてください(^^)

子どものための3つの保険

①教育費を貯める保険

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まずは、上記でもお話しした教育費についてです。こちらは多くの方が必要だと感じることだと思います。
では、いつまでにいくら貯めたら良いでしょうか?

教育費はこんなにかかる
公立幼稚園   64万円
私立幼稚園   158万円
公立小学校   192万円
私立小学校   959万円
公立中学校   146万円
私立中学校   421万円
公立高等学校  137万円
私立高等学校  290万円
国立大学    524万円
私立文系大学  668万円
私立理系大学  809万円
私立医歯系大学 2579万円
私立短期大学  353万円
その他私立大学 768万円
(家政・芸術・体育・保健科)
※千の位以下切り捨て
※大学は自宅から通った場合のデータ
<出典>文部科学省/平成30年度子供の学習費調査の結果について/学校種別・公立私立別学習費総額合計の推移
<出典>生命保険文化センター/平成26・27・28年度大学生にかかる教育費はどれくらい?

国公立か私立かの見通しを持つところから、いつまでにいくら貯めておく必要があるのかを、家庭ごとに考えると良いですね。
現在は幼稚園の無償化も始まり、幼少期の出費は少なくなる家庭が多いと思います。また、世帯収入が少ない家庭には私立高等学校の無償化制度もあります。確認しておくと良いでしょう。

また、例えば私立高校に入学することになった場合に、421万円を一気に支払わなくてはならないというわけではありません。
通常は、入学金の支払いのあと、毎月・半年・1年ごとの支払いなど、学校によって違いはありますが分けて支払うことが多いです。
現在の生活費も大事ですしそんなに節約がんばれない!と思う方もいると思います。
私であれば、せめて入学金と1年目の教育費くらいを想定して、200万円を貯めておき、あとはそのときの稼ぎで支払っていくというように計画していますよ(^^)

高校までに200万円、大学までに400万円貯めるには
それでは、実際に今からどのように貯めていけばいいのか計算してみましょう。
高校も大学も進学する前提で、どちらも国公立には受からず私立になった場合を想定しています。(私の時代はよくあった話ですので・・・)大学は最も多い私立文系大学を想定します。

○私立高校を想定した貯め方

最もわかりやすいのが、子どもが生まれてから毎月もらえる児童手当を全て貯金する方法です。
0~3歳
月15,000円×12カ月×3年=540,000円
3~15歳
月10,000円×12カ月×12年=1,440,000円
合計すると、1,980,000円になります!
※厳密には15歳の誕生日が来たあとも中学卒業までもらえます。
※第3子以降は額が上がる時期があります。

この児童手当を全て貯金できれば、1番ストレスなく貯められると思います。

○私立文系大学を想定した貯め方

それでは、もう少し期間の長い高校卒業までの貯金を考えましょう。
ゴールが400万円と考えるので計算は下記のようになります。

400万円÷18年÷12カ月=約月18,518円
0歳から貯金を始める場合は、月に約18,000円を貯金すれば良いことになります。思ったよりはどうですか?ここで、家庭ごとに生活費を見直す必要性が出てきますね。
削れる部分はどこだろうか?
もうこれ以上削れないから、400万円はムリでも300万円を目指してみようか?
ここからの考え方は家庭それぞれだと思います。

貯金とは違う保険のメリット
このくらいの月の負担なら、口座を分けるなりなんなりでできそうだな♪
そう思ったアナタ、ちょっと待って!
貯金でもいいけど、保険で貯めることのメリットを見てから考えてみてください。

メリット1
万が一契約者(親)が亡くなってしまったあとにもお金は残る!
これが1番の良さだと思います。
例えば200万円と決めて保険に加入していたら、契約者が亡くなったあと、支払い(貯金)を続けなくても亡くなった時点で200万円は手元に残ります。
例えばの例ですが、支払い(貯金)を始めて3年で亡くなってしまったとしてもです。
親が残せる教育費のプレゼントになりませんか?

メリット2
銀行で貯金するよりも少ない金額で貯められる!
商品にもよりますが、運用利益が上乗せされ、実際に支払った金額よりも多くのお金を受け取れるものを選ぶと良いです。
大きな保険会社の商品なら、加入時に受取り金額が約束されている商品もあるので、投資のように景気に左右されないのも良いところです。

メリット3
途中で簡単には引き出せない!
これをメリットと見るかデメリットと見るかで本気度がわかりますね。
子どものための貯金です。甘い気持ちで引き出せてしまっては意味がないです。

最近の商品の傾向を見ると、親世代の頃に比べると利率は低く、10万円でも20万円でも多く受け取れたら良いほうだと思います。
また、よく聞く【学資保険】は支払った金額より受け取りが下回ることもあります。ですので、学資保険ではなく、私の場合は【低解約返戻金型終身保険】や【ドル建終身保険】などに加入しています。
それぞれのメリットやデメリットは実際にファイナンシャルプランナーに相談して選ぶとよくわかりますし後悔しないと思います。
外出は面倒!という場合は、オンライン無料相談なんかを活用するのも手ですね(^^)


②親の収入の代わりになる保険

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さて、教育費の貯金についての保険をお話してきましたが、契約者である親が亡くなってしまった場合は教育費は保証されるメリットがありましたよね。

それでは、親が急な事故(ケガ)、又は病気によって、亡くなりはしないけど長い期間の治療が必要になってしまった場合はどうでしょうか?

働き世代のリスクとして、1つは思わぬ交通事故が考えられますが、意外にも死亡者数は年々減っているのです。死亡者数の推移は以下の通りです。
2015年 4117人
2016年 3904人
2017年 3694人
2018年 3532人
2019年 3215人(1948年以来最少!)
<出典/警視庁資料>
この結果は、医療技術の発達や自動車の安全性能の向上により、人が交通事故により簡単に亡くなってしまうのではなく、命が救われる可能性が高まったと言えます。
ですが、完治なら良いですが、何かしらの後遺症が残ることが多いのも事実です・・・。

このようにケガや病気で今までどおりの仕事ができずに減給になってしまったり、長期の入院や定期的な通院が必要になることで月々の支出が増えてしまったりということが考えられます。
職種によっては身体が思うように使えないとなると、辞めざるを得なくなる場合もあるのではないでしょうか。
皆さんの会社の福利厚生ではどのように保障してもらえそうですか?一度しっかり確認しておくと良いでしょう。

健康保険組合からもらえる傷病手当金とは
健康保険に加入しているのであれば、健康保険組合から傷病手当金がもらえることもあります。もらえる条件は下記の通りです。

○ケガや病気が業務外であること(業務中ならば会社の労災からもらえるかも)
○ケガや病気を理由に職に就けないこと
○連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
○病気やケガで休んでいる間に給与の支払いがないこと

となっています。
これに該当した場合は、給与の代わりに健康保険組合からお金がもらえるということになります。その額は、

(支給開始前の過去12ヶ月の各月の標準報酬月額を平均した額)÷ 30日 × 2/3 = 傷病手当金の支給日額

例えば月収平均30万円で計算した場合、
30万円÷30日×2/3=約6000円(日額)
がもらえるということになります。
<出典>全国健康保険組合/病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)

1ヶ月もらえたとして、月の収入が約18万円です。
30万円の収入が18万円に減少し、なおかつ、治療やリハビリ費が必要になってくる場合、生活費はカツカツになり、将来のために貯めるはずの子どものための貯金を取り崩す必要も出てきてしまうかもしれません。
その上、この傷病手当金がもらえたとしても、もらい始めてから最長で1年6ヶ月間しかもらうことができないのです!

もちろん、給与が全くもらえなかった場合にしか該当しないので、減給になってしまった場合も少なからず生活費に影響を及ぼします。

これ以外にも、障害年金に該当するような症状であれば障害年金をもらうことができますが、条件に該当しない場合も多々ありますし、もらえる額は同じく十分ではないでしょう。

収入の足しになる保険がある
そこで、ケガや病気で収入が減少してしまった場合に、月の収入の足しになる保険が登場してきました。
どのような条件でお金がもらえるかは、商品によって微妙に異なります。
ある商品の一例では、事故(ケガ)で頭を強打し片腕が動かせなくなってしまった場合や、今や2人に1人がかかると言われるがんになってしまった場合に、収入保障としてお金が月々もらえるものも発売されているようです。
ぜひ、いろいろな商品を比べてみてください(^^)

③子どものケガや病気に備える保険

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最後に、子どものケガや病気に関わるお金についてです。
「え?子どもって医療費タダだから必要ないでしょ?」
そう思う方がほとんどだと思います。
ですが、実際に思わぬ事故で大きな後遺症が遺ってしまったり、生まれたときから心臓の病気を持ってしまっていたりという場合などは、本当に「医療費タダ」と言えるでしょうか?
私の周りにもそういったお子さんを持つ友人がいるので、聞いたことを踏まえて実際にかかる医療費以外のお金についてお話します。

子どもが入院や通院が必要になると
健康保険で賄える入院・通院費、そして手術費・治療費などはもちろんタダです。では、どんな場合の費用に子どもの保険が役立つでしょうか?

○親も付き添い入院又は病院近くのホテルに宿泊する場合の費用
○付き添いした場合の食事費
○個室であれば日数分の個室費
○リハビリなども含めて定期的な通院が必要であれば交通費
○お世話にために毎日親が通う場合の交通費
○入院中の子どもの世話をするかわりに他の子どもの世話をプロにお願いする場合のシッター費用
○入院中の子どもの世話をするにあたって仕事をする時間が限られたり仕事ができなくなったりした場合の収入減に対する費用

少しイメージはつきましたか?
子どもの入院や通院は長引くこともあるのが現実です。小児専門の大きな病院が近隣にあるとも限りません。
また、心配で毎日お世話に行く場合がほとんどだと思います。そういった場合の医療費以外の出費の足しになるのが子どもの保険と考えられています。

産後すぐや妊娠中から加入してあげられる保険がある
ケガに対応するなら産後の加入でも良いと思いますが、生まれてみたら心臓に病気が見つかった!などの場合、数年間保険に加入できないこともあります。これは大人と同じで、治療や入院が決まってからの加入はできないですよね。
そういったリスクまでを考慮すると、妊娠中から加入できる保険も視野に入れると良いでしょう。

ちなみに私は産後に加入したのですが、月々1,000円で加入できるコープ共済で子どもの保険を決めました。
コープ共済の子どもの保険の主な中身は、
○入院日額6,000円(高め)
○通院日額2,000円
○日帰り手術から支払い有(例:中耳炎など)
○先進医療もプラス100円で追加可能
○他者へ被害を及ぼしてしまった場合の賠償金最高3億円までがプラス140円で追加可能
○毎年割戻金が戻ってくる

コープ共済には宅配を頼まずにも加入できますが、子どもが1歳になるまでは配達料が無料です!
離乳食の時短商品がたくさんあって便利なので、出産を機に検討してみるのもおすすめです(^^)


まとめ

いかがでしたか?
子どものための保険について、いろいろな角度からお話をしてきました。
子どもの保険=学資保険
というわけではないことが伝わったでしょうか?

○貯金より保険で貯めるメリットがある
○学資保険ではなく終身保険を選択肢に
○親の収入が少なくなれば子どもの将来を守れない
○子どもの医療費はタダだけど実際にはお金がかかる

このあたりが少しでも伝わっていれば嬉しいです(^^)
納得した上で後悔のない備えができるといいですね!

保険はたくさんの商品が出ていて、考え方から勉強していないと思わぬ失敗をしてしまうこともあるかもしれません。
一度、ファイナンシャルプランナーに相談することで、お金の考え方もわかって生活の見通しも持てるようになってくると思いますよ!
希望によってオンライン相談もできるので忙しい合間にとても便利です(^^)

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