ボクは３歳から施設で育ちました。
家族と離れ、自分の居場所が掴めずに不安で泣いてばかりだった子供時代。
哀しいことがあると、近くの河原で水遊びをして過ごしました。

清らかな水や緑の山脈は、ボクの深い孤独を浄化してくれる大切な存在でした。それは絶えることなく永遠につづくやすらかな時間だったから。

そして、どんな環境で生まれ育っても、どのような個性であっても、
自分の幸せは自分で選びとれると、弱虫だったボクに気づかせてくれました。

いま、モデル表現を通して歓びを感じ

自分の可能性を開いている感覚は
あの頃の浄化された記憶に繋がっています。

多くの人たちにとって、ボクのように児童施設で育った人や
トランスジェンダーで生きているひとのことは興味がないかもしれません。

でも、自分を愛したり人生を思いきり楽しんだりする

ごく当たり前のことを大切にする気持ちは、

すべての人に共通に開かれている希望だと

お伝えするためにこの本を創りました。

そして、世界中の子供たちが希望を持ち、

誰もが等しく価値があり美しい存在であること

どんな環境で生まれ育っても
どのような個性であっても
自分の幸せは自分で選びとれると信じ
のびのびと暮らせる社会が実現してほしい――

そんな、ボクの心からのメッセージを込めた作品になりました。

ZINE 「L'éternité -永遠- 」
210×297mm P164 オールカラー　2020年発刊
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撮影・制作　／北川マキ子
モデル／心月mitsuki　
装丁／製本／hidden design 冨家弘子
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