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「リエゾン こどものこころ診療所」第3話を観て

やっぱりこのドラマを観ると色々と感じるところが多く、こうして書いてしまいます。

第3話では障がいを持った子供に対する親の向き合い方に加え、その治療法や診断までの経緯、そこで何が大切なのかについて描かれていました。

子供の就学に際して特別支援学級への就学を提案されたことに対して「そんなことをしたらうちの子は普通じゃないって知られてしまう」と反発するお母さん。

一方で「普通に産んであげられなくてごめんね」とも呟きます。

これらは障がいを持って生まれた子を持つお母さんなら、一度は思うことだと思います。
「我が子は普通じゃない」というのを認めたくないから普通学級に進学させたい、けどその障がい特性では周囲とのコミュニケーションがうまく取れずにいじめを受けてしまうのではないか、という不安。
そしてそんな風に産んでしまった、と自分を責めてしまう。

けど医師は「これは生まれつきで、お母さんのせいではない」と断言しています。
「療育」という選択肢を提案され、その子供の出来ていることを最大限に活かしながら、さらに出来ることを増やしていくことで子供もその親も安心感を得ることが出来るということも、しっかりと描かれています。
(大人の発達障がいの場合は、これがリワークや就労支援という選択肢になります)

また障がいの診断についてもテストの数値は目安に過ぎず、その子供や親が抱えている問題に寄り添い、解決するために必要であればしっかりと障がいであると診断する。
これも大切なことです。

その子、その親にとって何が問題で、どうすれば良いのかを考え治療していく。
数値だけで診断するのではなく、その人たちの「今」に目を向けることが大切と教えてくれています。

そして医師が放った最後の言葉。
「普通って何だろう」

これは私も常にお伝えしていることで、例え他人と違うところがあったとしても、それぞれが「普通」であるしそれを「普通」と受け入れていけるような社会を作らなければならない、そんな風に思っています。

このドラマは単に「こどもの発達障がい」だけでなく、その親、さらに大人の発達障がいの方に向けてのメッセージも含まれているし、そこでどうすれば良いのか、という選択肢も示してくれている点でとても良いドラマであると同時に、発達障がいについて広く周知させてくれて、そういう人たちと周囲がどう向き合っていくべきかを問うているドラマでもあります。

ぜひ多くの方に観て欲しい、そう思います。


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