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今年のサンタさん

精神科に通院している。
お仕事は障害者の作業所だし、住まいは障害者のグループホームだ。
かわいそうに、とは思ってくれなくていい。
環境に恵まれて、毎日とっても幸せだ。
そんな日々の中、今年も年末を迎えた。
明日はクリスマスイブだ。
みんなはクリスマスをどう過ごすのだろう。
作業所の指導員さんは、家族でカニ鍋を食べる、と言っていた。
カニ鍋?
なんで?
いや、大きなお世話だ。
人それぞれのクリスマスがある。
わたしにだって、クリスマスはやってくる。
グループホームからピザが出る。
グループホームの社長のご厚意だ。
社長のご厚意は、それだけではない。
ゆうべのラインで社長は、クリスマスケーキを買って来る、と言った。
クリスマスケーキ!
ピザとケーキ!
わたしは幸せいっぱいだ。
サンタさんなんていない。
それは、ほんとうに、真実だろうか。
わたしにとって、今年のサンタさんはグループホームの社長だ。
サンタさんは、みんなの心の中に、きっといる。
クリスマスに、誰かになにかをしてあげたい。
そんな思いのある人は、みんなほんとうは、サンタさんなのだ。

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