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「腰」文字通り、体の要。(エッセイ)

私が初めて腰を本格的に痛めたのは、中学校の部活中。

 ソフトボールに所属していた私は、バントされたボールをアウトにする練習を何度もしていた。

まだ中学生。

自分の体の限界など知らず、体の事も分かっていなかった私は、気付かぬうちに腰を日常生活以上に動かし、遂に腰が悲鳴をあげてしまった。

動けなくなるような痛みではなかったと思うが痛みがあった為、一応、病院に連れて行って貰ったのだが、案の定、私は腰を痛めていて、そのあと暫くは湿布と腰痛サポーターをしながらの学生生活を送る事になる。

そしてこの時、お医者さんから私の腰のレントゲンを見ながら言われた言葉が、今でも記憶に残っている。

『右腰の下の骨が数本、通常より短いので、もしかしたら腰痛になりやすいかもしれません』

………………えっ?

というか、私、右腰の下の骨、短かったんですか?

腰のレントゲンを撮らなければ分からなかった自分の腰の骨。

いわゆる、生まれつきのものらしい。

けれど、学生時代で腰を痛めたのは、この一回だけだったと思う。

なんと運が良かったことか。


そんな私だが、最近また腰を痛めた。

何となく腰の違和感というか痛みを感じていた私。

それでも湯船に浸かったり、湿布貼ったり、ストレッチしたりと、何とか騙し騙し痛みを軽減していたというのに。

ある日、遂にそのバランスが崩れ、腰を痛めることになったのだ。

腰の痛みが引くまでは、約一週間かかってしまった。

腰を痛めた時に毎回思うのだが、腰が動かなくなると、殆どの動作が億劫になり、辛くなる。

腰の痛みが太ももまで来て、それも中々の痛みだったのだが、よく昔の人は「腰」という漢字を考えたと思う。

月=にくづき、からだ
要=かなめ

まさに漢字の通りだ。

生まれつきだからしょうがない。
と、自分の中の言い訳にもしたくないけれど、これと行った努力も怠けている私。
……駄目だろっ!

腰痛。たった腰痛?

けれど、私には、されど、腰痛なのだ。




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