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スポーツチームの映像コンテンツが伸び悩んでいるあなたへ

今回はスポーツチームがどのように映像コンテンツを作成し、発信していくべきかについて私の経験測を踏まえてまとめてみます。

軽く自己紹介

そもそも誰だお前と思っている方が多いと思いますので軽く自己紹介をさせていただきます。
私は筑波大学蹴球部(サッカー部)に所属する大学3年生です。
大学サッカーの人気の無さに大きな疑問を感じたことをきっかけに今年の4月に選手を引退し、チーム経営や広報の観点から蹴球部に関わっています。
大前提私は大学生ですし、まだまだ勉強中の身なので一素人の意見として読んでいただけると幸いです。
ただ、筑波大学蹴球部のYouTubeチャンネルはチャンネル登録者が現在7,200人を超え大学サッカー界のチーム公式メディアとしては最多の登録者数です。

さて自己紹介はここらへんにしてさっそく本題に入ります。
今回、YouTubeを運用していくための話題に偏っている部分もありますが、その他媒体でも共通する部分はあると思うので参考にしてみてください。

(今回はそれぞれのチームがYouTubeなどのSNSを発信する目的としてより多くのファンの獲得することと定義して話を進めていきます。)

ファン(登録者)はなぜ増えるのか

ファンを増やすうえで重要になる考え方は、
「(YouTubeなどで動画を見るうえで)あなたはどうしてチャンネル登録しようと思いますか?」
と視聴者の目線に立つ考え方です。
面白い。かわいい。かっこいい。癒しになる。タメになる。などなど、、、色々な要因があることが考えられますが、自分の中では

「出演者の人間性やストーリーに惹かれ、応援したいと思えるか」

ということなのではないかと感じています。

あなたの好きなYouTuberや芸能人を考えてみてください。
あなたがその人のことが好きな理由は「かっこいい」や「おもしろい」という理由とともにその人にどこかお茶目な一面や、人間性に惹かれている部分があるからではないかと思います。また、例えば重い病のような苦難を必死の努力の末に乗り越えて大きな成功を掴んだ人を応援したいという人は多いはずです。それは人々が「重病を克服し、成功を掴んだ」というストーリーに多くの人が共感するからです。

ファン(登録者)を増やすための方法

上の話をスポーツチームにあてはめると、スポーツチームが発信するうえで重要なのは
「選手の人間性やチームのストーリーを発信する」
ことです。
そして、選手の人間性やチームのストーリーを発信する上で大事になるのは以下のことです。

  1. 継続的なコンテンツの発信

  2. コンテンツ内容の工夫

  3. チャンネルとしてのキャラクターの確立


1.継続的なコンテンツの発信

すごく当たり前なことですが、継続してコンテンツを発信していかないとファンは定着してくれません。頻度は最低でも週に1本くらい(YouTubeの場合)のペースで出した方がいいと思います。
継続的に発信し続けることで視聴者の方から
「このチャンネルはしっかりと投稿してくれるんだな」と認識してもらうことができますし、接触回数が増え、興味を持ってくれやすくなります。

2.コンテンツ内容の工夫

次にコンテンツの内容について説明します。先ほど述べた通り、ファンを増やすために重要なのは選手の人間性やチームとしてのストーリーを伝えることができるコンテンツを作ることです。
ここで自分自身も陥ったよくある間違った考え方を紹介しておきます。

  • めちゃくちゃ編集凝って、かっこいい動画作れば伸びるでしょ!

  • とにかく質より量。すぐ撮れる動画を撮ってとりあえず投稿しよう!

  • 完璧な編集をして完璧な動画を作ろう!

  • バズってる動画をとにかく真似してみよう!

もちろんここに書いたことが全て間違っているわけではありません。クオリティの高い動画を作成した方がいいですし、バズっている動画を真似することで再生数が取れやすくなることも事実です。
ただ、そこで考えなくてはならないことは
「そこに選手やチームのストーリーを重ねることができるか」
ということです。
これができているならばやるべきですが、ここが見えていない状態でただ流行の動画を真似したり、ただ質の高い動画を作っても見てくれる人は少ないのではないかと感じています。(見てくれたとしても継続的なファンの獲得には繋がらない気がします)

例えば私が運用を担当している筑波大学蹴球部YouTubeチャンネルでは、1週間で試合のハイライトと、練習動画の2本の動画を基本的に投稿しています。

筑波大学蹴球部YouTubeの最近の投稿(2023/5/22時点)

見ていただいたら分かる通りハイライトは基本的に1万回再生を毎回超えるコンテンツとなっています。しかし、大学サッカーの市場規模は小さいことを考えると、ハイライトがここまで伸びているのはただ単にハイライトに興味を持っている人が大勢いて、動画の内容が良くて編集の質がいいからだけではないと考えています。
では、なぜここまで再生数が出ているのか。その秘密はハイライトの間にある練習動画です。選手の表情やインタビューも含まれている練習動画を投稿しているからこそ、試合と試合の間にある選手の感情やチームの雰囲気、前の試合でゴールを取った選手の裏話などを聞くことができます。
また、練習動画があるおかげで他の動画との関連性を持たせることができ、ストーリー性を感じることができます。結果としてチャンネル登録につながるのではないかと感じています。
これは点と点で繋がっていない状態の動画を線としてつなぎ合わせるような表現が近いかもしれません。

3.チャンネルとしてのキャラクターの確立

最後にチャンネルとしてのキャラクターの確立について話していきます。これは上記で述べた継続的な発信や、ストーリー性のあるコンテンツ内容にすることと重なっている部分もありますが、とても重要な部分なので説明します。

「東海オンエアといえばなんですか?」
と聞かれたときあなたは何を思い浮かべますか?
(東海オンエアを知らない人は好きなYouTuberを当てはめてみてください。)

多くの人が
「岡崎やその周辺出身の仲のいい6人組が気になったことに挑戦したり、遊んだりとワイワイ楽しくやっている動画をあげている」
と思うのではないでしょうか。

このようにチャンネルとしてのキャラクターを持たせることができているかが重要です。
じゃあ「筑波大学蹴球部といえばなに?」と聞かれたときに
「ハイライトと練習動画を出してるんだけど、大学生らしく一生懸命に頑張っている動画をあげているんだ」
と思ってもらているかが重要ですし、そう思ってくれる人の割合を上げていく必要があります。そしてそう思ってくれる人が増えるとファンの増加につながるのではないかと考えています。

  • とにかく面白そうな企画を単発で出している

  • なんの動画をあげているのかよく分からない

などといった状況では上手く行きません。

「そうはいっても特徴がそんなにないしキャラクターなんて作るの難しい」
そう思う人も実際いるとは思います。
しかし、安心してください。

キャラクターは作ることができます!

Bリーグの強豪チームである川崎ブレイブサンダースさんのYouTubeチャンネルは日本のスポーツチーム最多のはずの15万人もの登録者がいます。

そしてすごいのはそのコンテンツ内容です。プロ選手のプレー集などのかっこいい一面も発信しつつも、YouTubeらしい企画に挑戦し、選手の人間性を伝えるとともにバスケに興味のない人にも伝わる動画を投稿し、そのようなチャンネルとしてキャラクターを確立しています。

川崎ブレイブサンダースさんの例のようにキャラクター次第では、そこの市場以上の視聴者を巻き込むことができ、結果多くのファンをつけることができます。

そこは所属するチームの目的などに応じて決めていただければと思います。

まとめ

以上が本日の内容となります。
Twitterもやっていますので、質問あったら気軽にしてください!

少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!



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