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99. ある時のふたり(2)

久しぶりにアニメ以外の作品を映画館で観られて、彼との歴史を刻んだ作品、大事な出来事がまたひとつ…。「思い出が増えた」って書いたけど消した。なんか、思い出って言葉は好きじゃない。ふたりの関係が終わってしまうように感じる言葉だから。思い出のお店、とか彼は冗談で言うこともあるけど、もし関係解消したら…と考えると、とても悲しくなる。一生一緒にいたいからさ。私にとっては、最後の男なの。じじいかばばあかわからなくなるまで、彼と笑いあっていたい。

「おなかすいたね」
映画が終わったふたりは、はらぺこあおむしだった。和食のお店に入るとノンアルコールビールを頼む彼。初めてだったから、驚きと嬉しさと。一緒にいてお酒を飲まないふたりだから、へえ、ノンアル飲むんだね、と嬉しくなった。私も飲みたいな、そう思ったけど、今回はやめておこう。美味しい和食をいただき、満腹満腹。ご馳走様。

大きな窓から見える大きな公園を見下ろすと、眩しいくらいの冬の暖かい日の空と緑の木々が見えた。綺麗だから、写真撮っていい?と景色をパチリ。どさくさに紛れて、彼の姿もパチリ。落ち着いた大人の男性、いい写真が撮れたぞ。私にはもったいないくらいの色男だ。誰にも渡したくない。束縛したくなる心がひょこっと顔出す瞬間だ。

彼の98%を束縛させてもらっているんだと思う。彼から言われてないけど最近99%に増えた気がする。電話の時間とLINEの時間、一緒に遊ぶゲームの時間が増えたからね。あと1%が欲しいと思うのは、女のサガ。土台無理な話だと思うけど、少し期待している。私に100%をください。出来れば、全身と頭の中と心の中、過去現在未来全てを全部私にください、いつもそう思っているのは内緒。

先日買ったknotのバンドもやっとお詫びの品として贈った。宝石のように光るコードバン。私も同じもの、買おうかな。

実はknotのお店近くまで来ていたので、彼を誘って行ってみた。夕暮れ時、街のイルミネーションを見ながら都会の街をふたりで歩き、knotへ向かった。

knotは、彼から教えてもらった。そして、ふたりが出会って、彼から「結ぶ」って意味なんだよ、時計でふたりはいつも結ばれているんだと言ってもらって、その高級ラインの時計をプレゼントしてもらった。今は彼から買ってもらったApple watchにknotのバンドを付けている。ふたりをずっと結んでいてくれている。大事なモノ。

だから、noteのハンネは、knotにしたんだ。

彼はまたknotのバンドをプレゼントしてくれようと「これなんかいいんじゃない?」と勧めてくれた。でも、私は遠慮してしまって、何も買わずにお店をでた。一緒にknotのお店へ来れただけでも嬉しかった。

その後入った喫茶店で、さっき買えばよかったじゃない?と彼から言われて凄く後悔した。あぁ、あなたとわたしのknot。遠慮してしまったわたしのバカバカバカ。

あれ?その指輪…。不思議そうに私の指元を見ている。俺が買ってあげたもの?石(ダイヤ)ついてたっけ?と言われた。
えー。記憶力いいのに、どうした?わざと?わざと??こうゆうときはわざと、なんだ、もう長年つきあっているとわかる。

指輪のことに触れてくれたので、ここぞとばかりにゆるゆるになってしまったよとアピール。また、ペアリング欲しいな。今年いろいろあったし、なんなら、婚約指輪、結婚指輪でもいいよ(笑) 私、もっと束縛されたいw

もうその頃には、すっかり日が落ちて夜の都会での楽しいデートはそろそろ終わりですよ、と告げていた。こんな時間だしね、疲れちゃったし、帰ろうと駅に向かった。

途中まで一緒の方向。電車に乗って、横並びに座った。愛おしい気持ちがたくさん湧いて、彼の身体にピタッと寄せた。密着。もっとくっつきたい。衝動に駆られる。そこをグッと我慢した。襲いたい気持ちでいっぱい。がるるるる(笑)

「私、溺愛してるよね」
そう言うと、彼は誰が見ているかわからないからやめて、といつものように言った。

「montbell寄る?」
彼が提案してくれて、途中の駅で下りた。兼ねてから提案されていた、登山靴の買い替え。自分で買おうと思っていたので、今日は試着だけですみません、と店員さんに謝りながらサイズあわせ。

なんだかんだで、彼に買ってもらった。男前だなぁ。大事に使うよ。今度履いていくね。

足にピタッとフィットしてる。
ありがと♡♡

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