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大人の私が離乳食を食べる理由。子供の頃から何度アレルギー検査をしても異常なしだった私は、実はアレルギー反応が起こせない身体だった。(胃腸虚弱のお子様を持つ方に是非読んで欲しい)前編

私は今、通常悪いものを排除するために働く自分の免疫が、自分の脳を攻撃してしまうという病気を患っています。

それによって全身の筋力、噛む力も弱くなってしまったのに加え、元々の消化器官も弱いため、現在は最善策として離乳食をベースにした食事を摂っています。

現在の疾患と直接の因果関係があるかはわかりませんが、
自身に先天性の免疫一部欠損があることが大人になるまでわからず、
それによって幼少期から抱え続けていた私の身体の不調ついて、
今回はお話したいと思います。

自分としては、今現在の病気と全く関係がないとは思えないので、
少しでも先天的にこういう体質がある、ということが認知され、病気を未然に防ぐことに繋がれば、と願っています。

30歳手前にして、初めて自分の先天性免疫一部欠損を知る。

私が今の病気を発症するちょっと前、
まだ、歩いて運転して会社行って遊んで、が、当たり前にできていた頃、

食事を摂っているにもかかわらず、どんどん痩せてきて周りからも心配され、
血便や下痢を繰り返したりと腸の不調が続いていたため、大学病院の消化器内科へ紹介となり、
初めて小腸の内視鏡検査をしました。

内視鏡と細胞診の結果、明らかに異常あり。(絨毛萎縮といって小腸の絨毛の一部がちぎれたりして短くなっている状態)
感染症やアレルギーなどで下痢を幾度となく繰り返していると、細胞の再生が間に合わず、そのようになってしまうそうです。

ひとまずアレルギー検査からしていきましょう、という事で、大学病院での本格的な精査がスタートしました。

それまでも、自分で異変を感じる食材や物質で思い当たるものが幾つかあったので、
色々な病院で様々なアレルギー検査をしてきましたが、何一つひっかからず、気にしすぎでは?で終わってしまっていました。
日本じゃ無理なのか?と思い、アメリカの検査機関に血液を送ったこともあります。
それくらい、食材で何かしらのダメージを受けている事は、自分の中では確信に近いものがありました。

でも、今回も何も出ないんだろうなぁと思っていた矢先、

流石、大学病院の教授!

アレルギーの有無だけでなく、
私の免疫抗体自体に異常がないかを、
生まれて初めて調べてくださったのです!

翌日わざわざ携帯に電話があり、大学病院に呼び出された時には、どれだけ重篤な病気が判明したのかと、流石に焦りましたが、
同時にこれまで感じていた違和感が気のせいではないことがわかり、ちょっと安堵もしたことをを覚えています。

まさかの、アレルギーを起こすための抗体が、ほぼ、なかった。

先生からのお話は、

①小腸及び胃の内視鏡の結果、何かウイルス・細菌・寄生虫・食品何らかへのアレルギー反応のような病変の起き方をしているのに、血液検査ではアレルゲンが何も特定できなかった
(血液検査で特異的IgE抗体の上昇が見られる物質が何もなかった)
②念のためにアレルギーを起こすためのIgE抗体自体の数値(総IgE値)を調べたところ、その抗体自体が私の身体には殆どない事がわかった
※ちなみに私の総IgE値は1.0IU/ml未満=計測不能、これはなんと生まれたての赤ちゃんレベル!大人なら170 IU/ml以下が基準値、1歳児でも10 IU/mlくらいあるらしい。
(アレルギー検査は、血液中のIgE抗体の増加を見て判断しているため、抗体自体が無ければ、血液検査上アレルギーの有無、アレルゲンの特定が不可能。さらにこれだけ低いと本来必要なアレルギー反応も起こせない身体=異物を異物と見なして攻撃する力も弱いと予想される)
③免疫抗体が一つ欠損していると他も欠損している場合があるので急いで調べたが他の免疫抗体(IgA、IgD、IgG、IgM)については正常値だった。(免疫抗体が一つ欠損している場合、他の種類の抗体も欠損していることが多く、他の免疫抗体が欠損している場合は様々な病気に易感染し重篤化しやすいため幼少期からクリーンルーム等で過ごしている場合が殆どである。私の場合異常があるのはIgE抗体だけなのでそこまで重篤な症状が出る事は無く、そのため今まで解らなかったのだろう

という内容でした。


IgE抗体ってそもそも何?
という方もいらっしゃると思うので簡単に補足説明します。

IgE抗体とは免疫グロブリンの一種で、身体の中に入ってきたアレルギーの原因物質に対して働きかけ、身体を守る機能を持つ抗体です。他の抗体に比べて血液中に存在する量は非常に少ないですが、特に寄生虫に対しての反応に深く関わっています。

アレルギー検査をされた事があれば、こういった検査結果を見られた事があるかと思います↓

これはまだ大学病院にたどり着く前の私のアレルギー検査結果。きゃ。
卵、小麦、乳、ダニに曝露すると調子悪いのは経験上自覚していたので何度か検査しましたが、
見事なくらいの超陰性!(そりゃそうだわ!笑)

このように、通常、それぞれのアレルゲン物質に対して、体内で特異的IgE抗体というものが作られるため、それを血液検査で測定する事で通常のアレルギー検査が行われています。

先生からの報告を聞いて、
衝撃、というよりは、
納得!!が、私の率直な感想でした。

むしろやっと30年近く悩まされた腸やらその他諸々の体調不良の原因これか!
という感じ。

幼少期から謎の腹痛・嘔吐下痢、食後の倦怠感に日常的に悩まされてきたので、
何故こんな歳までそんな大事なことが解らなかったのだろうというのが、正直な思いでした。

当時はそれこそ医療系ベンチャーで食事指導を主とした事業に携わっており、自分でもできる限り除去食は実践していたのですが、それ以前は食品を扱う会社でバイイングと商品企画を担当しており、散々様々な加工食品を試食する日々を送っていた私の腸は、既にボロボロになってしまっていたのでした。とほほ。

続きは後編に続きます。
後編では幼少期からの身体の異変と、
今の身体との付き合い方についてお話したいと思います。

前編、最後まで読んで頂き、ありがとうございます✨



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