見出し画像

細々と過ごす


 101

 首都圏一都三県及び関西二府一県の緊急事態宣言は継続となった。解除されたところでも、元には戻らず息苦しい日々が続くだろう。
 調子を崩している人も多いと聞く。今日はこんなときのための記事を書く。

普通じゃなくていい

 いまは非常のときだ。三国志ふうに言うなれば「危急存亡の秋」とでもなるだろうか。
 仕事や家庭、友人づきあいから構成される「生活」というものが、通常時とはまったく異なる容貌を呈してしまっている。こんなときにも平気で、なにも感じずにいられる鈍感なひともなかにはひとつまみくらいはいるのだろうが、僕も、多分あなたもそうではない。
 だから、メンタルの具合がいつもと違っていることがむしろ当然である。

加害だけでなく善意にも注意を

 ストレスが溜まっているときは、それが攻撃性に転嫁することが多いのはよく知られるところである。
 いわゆる「自粛警察」はもちろんなのだが、攻撃的になることにはくれぐれも注意したい。さまざまなストレスがのしかかっているのはだいたいみんな同じである。普段ならおさまる喧嘩が、おさまらないことも充分ありうる。
 そして、もうひとつ気をつけておきたいのが、「素人の善意」である。
 「◯月◯日からロックダウン。これは××議員からの情報です」とか、「△△病院からの情報ですが、医療崩壊が起き始めています」といったデマを善意でバケツリレーしてしまったひとはさすがに懲りていると思いたいが、非常時には素人の浅知恵も社会のリソースを奪う。

細々と……

 もちろん、社会的な活動をゼロにしてしまうことはできない。しかし、焦ってストレスを増やすのも得策ではない。
 こもっているとそれはそれで別種のストレスがたまるというのも理解できる。
 だが、それでもなお、いまは「細々と過ごす」ことに意味があると思う。なにせ出口が見えない。
 「自分」は有限だ。こんなことで磨耗してしまうのは嫌だし、あなたもいま壊れてしまうのは嫌でしょう。
 どのくらいの程度に調整するかは各自考える必要があるが、押し付けの「新しい生活様式」ではない(外部から規定される形でない)過ごしかたを探っておくとよいのではないかと思う。

(これより下に文章はありません)

ここから先は

0字

¥ 100

サポートは僕の生存のために使わせていただきます。借金の返済とか……。