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脱薬への道遠し

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 今日は通院日だ。ここ数回、主治医と相談しつつ、眠剤の量をかなり減らしたのだが、どうも急に減らしすぎたようで、それもあったのかちょっと調子を崩してしまった。
 幸い、最大量を処方されていたときの余りが手元にあったので、自分で調整してなんとか持ちこたえたけれども、また少し処方量が増えることになるだろう。

 薬の依存性というのは、もちろんモノにもよるのだが、差はあれど眠剤というのは飲み始めた日からもう依存性というのは発生していると思ったほうがいい。
 ゆえに、減薬とか脱薬というのはとても難しい。医師もプロフェッショナルであるから、症例や患者それぞれの様子を見ながら慎重にやるのだけれども、それでも一朝一夕にうまくいくものではない。
 今回はそれを身をもって経験できたので、それはそれで悪くなかったと思うようにしたいところである。

 さて、減薬や脱薬が難しいということから言える建設的なことはいくつかある。
 まず、眠剤のお世話になることがないように、可能な範囲で無理のない人生を送っていくということがひとつ。
 もうひとつは、僕が頻繁に言っていることの繰り返しになるけれども、ちょっとでも無理になったら、なるたけ早く、カジュアルに病院に行くことである。
 強い薬を大量に服用しなければならない段階まで病状が進行してしまうと、当然脱薬までの道のりは長いものになる。
 僕は最初の診療で「2、3年かかると思ってください」と言われてしまうほど我慢してしまった。
 我慢は身体によくない。どうか皆さん、しんどかったら病院に行きましょう。背中ならいくらでも押しますから。

(これより下に文章はありません)

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