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雑記0923:いきなり秋になり/顔の怖い人のZINE

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 極端である。
 つい数日前までは33度とか、ひどい日は35度なんていう日がまる2ヶ月以上も続いていたというのに、いきなり最高気温が10度も下がると、人間も猫も犬もびっくりして具合が変になるのも無理はない。
 けむくじゃらの生き物は涼しくなってけっこうだろうし、僕も基本的には歓迎だが、急にというのはいけない。
 もう少しこう、手順を踏んでいただきたい次第である。
 その点、動物に比べると植物というのは逞しいというべきか、それともタイミングを見計らっていたのか、ヒガンバナがいきなり咲き、ウチワサボテンもほぼ花が開きかけている。
 それにしても、今年はついに一度もハゼ釣りに行かずに夏が終わってしまった。
 釣りを覚えてから初めてのことかもしれない。

ウチワサボテン。



 *

 百万年書房の北尾さんが、自身のガン告知からの日々を綴ったZINE『自分思い上がってました日記』が面白かった。

認印をひとつひとつおしている。

 もともと北尾さんは日記が巧みなのだけど、このZINE──北尾さん、木庭さん、大橋さんとプロがつくっている、単に流通がZINEというだけだ──は特に読ませる。
 告知から入院直前を書くから当たり前だ。ズルい、というのもおかしいが、自身の命にかかわりかねない事件を、ZINEであるとはいえ売り物にしようと思いつき、実際にやってしまうところに北尾さんの北尾さんたるゆえんを感じて、改めてすごい人だなぁと思う。

 別に僕は北尾さんのことを詳しく知っているわけでも、個人的な付き合いがあるわけでもない。
 だから、北尾さんがどういう風に「北尾さん」をやっているのか(微妙なニュアンスだが伝わる人には伝わると思う)わからないのだけれども、QJ椎名林檎特集号の奥付に自分のケータイ番号を載せる(しかも、椎名林檎本人から電話があった!)ような人であり、そして森見登美彦さんも言うように顔は怖い(森見さんの受賞第一作『四畳半神話大系』は北尾さん担当)が案外優しい。
 僕がいきなり編集部に異動になって右往左往していたときに、直属の上司でもなんでもないのに一番世話を焼いてくれたのは北尾さんであった。
 その節はありがとうございました。そして、辞めちゃってすいません(いやでもこれは会社が悪い)。
 話がずいぶんそれたが、「北尾さん」とか「百万年書房」にいささかの興味がある人なら、値段以上に楽しめるんじゃないかと思う。
 勢いで百万年書房の本もAmazonで注文した。なんせ身近に置いてる本屋がない、ウチと同じである(笑うところ)。

 *

 校了と決算でめちゃくちゃに忙しく、しかも妙に眠いので大変なことになっている。
 でも、5年もやっていると、「まあなんとかなるだろう」という気持ちにもなってくる。
 なんせ5年間なんとかなってきた「実績」がある。
 というわけで、まあなんとかなるでしょう。

ムクちゃん。
社長。

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