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ドイツで「就職」の壁① ー就労ビザ問題ー

ドイツで ( 海外で?) 就職したいと思う方にとって、ネックとなる『就労ビザ』

例えば、ワーキングホリデーでドイツへ来れば、1年未満という期間制限はありますがアルバイトなどの経験は出来ます。
ですが、「もっと長く、自分の稼ぎで暮らしていける収入が欲しい、契約社員や正社員として働きたい。」と思うと、ドイツでの「就労ビザ」が必要となります。

私も過去に?????!となったのですが、
例えば、就職希望の会社の求人に応募して、向こうからも興味を持って貰えたとします。
すると、「就労ビザはありますか?」となる訳です。

就職が決まれば、就労ビザを申請する(本人の申請ですが、会社が手続きを手伝ってくれる場合もあります)と思っていると、会社に「就労ビザがないと採用することは出来ません。先ずは就労ビザをとってきてください。」と言われてしまいます。
ならば、と就労ビザの申請について外国人局(Ausländerbehörde/アウスレンダーベヘアデ)に尋ねると、「就職先が決まっていないと就労ビザは出せません。採用通知を持ってきてください。」と言われてしまうのです。

↑「どっちが先問題」(勝手に命名)

この就労ビザ問題は、採用する会社側にとってもややこしい事なので、同じ外国人でも就労ビザを既に持っている人なら採用し易いけれど、そうでないなら就労ビザがない時点で尻込みされてしまう可能性もあるのかなと思われます。※個人的な見解です。

他にも、
例えば私は「日本人」です。

ドイツでの求人に対する採用優先順位は、
1. ドイツ人
2. お仲間 EUの国々の人
3. 外国人
 ←日本人ここ。
です。

これがどう影響してくるのかと言いますと、
例えばドイツ企業に就職を希望し、
会社が気に入ってくれて採用しましょう!と、就労ビザ申請を手伝ってくれる幸運な場合にでも、
申請しに行った外国人局から、
「なぜ、その職につく者が日本人である必要があるのですか。」
と言われてしまうのです。
「ドイツやEUの人でも出来る仕事なら、外国人よりも先ずはそちらにチャンスを」という事で、「数ヶ月間の待機期間」を指示される事があります。
実際に、
「先ずは、3ヶ月間、このまま求人を出し続け、それでもドイツ、又はEUの人からの応募が無ければ日本人採用(就労ビザの発行)を認めましょう。」
と言われた友人(日本人)を、私は2人知っています。
こういった場合、「会社側も3ヶ月間根気よく採用を待ってくれる」、そして、「その間ドイツやEUの人からの応募がない」という幸運に出会わないと、就労ビザ&就職にありつけません。
(よっぽど特殊な資格職で、人材を探すのが難しいなどの理由があれば、就労ビザが出る場合もあるようです。)
因みに、上記の友人達はどちらも3ヶ月間待って、就労ビザがとれました。幸運にも会社も待ってくれて、就職する事が出来たのです。1人は特殊な職人で、もう1人(英語スキルアリ)は夜通し勤務もあってハードシフトのホテルのお仕事でした。

自国である日本でなら、転職や就職に「ビザの事」「自国民優先」などと気にすることなどありませんが、自分が「外国人」となったドイツでは、ドイツ人も普通に働きたい、そして働きやすい環境の仕事へ就職するのは中々難しいのです。

逆に言えば、日本人である事がその職に有効である場合には、就労ビザが出ます。
「日本食レストラン」「日本関連企業等」は、そういった就労ビザの視点からも、日本人が海外で働くには就職しやすい職種です。

ドイツは資格社会で、就職となると「その職種専門の学業を終えているか」「その職種の職業経験は豊富か」などがとても重視されます。
そしてそれらをドイツで学んでいること。
外国人でも、ドイツで学んだり資格を修得していると就職しやすい(就労ビザを発行してもらいやすい)ようです。

後は、ドイツ人と結婚すると、配偶者ビザが発行されます。
この配偶者ビザがあれば、働くことが可能になります。勿論、就職先は見つけないといけませんが、就労ビザの問題は無くなります。


2023年9月26日


※ 個人の体験や見解が含まれております。こうすれば就労ビザがとれる、就労ビザを申請するとこうなる、と保証するものでは有りません。


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