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ITコンサルタントが宣伝会議コピーライター養成講座を受けてみた。

コピーは「描写」ではない。コピーは「解決」である。

2021年8月の初回講義で講師の谷山雅計さんが発した言葉に、それまで「コピーは広告についている言葉」くらいにしか思っていなかった私はググッと引き込まれた。

そこからあっという間に約半年が経ち、2022年2月末に講座を修了したので、忘れないうちに宣伝会議の「コピーライター養成講座基礎コース」について振り返ろうと思う。

なぜITコンサルタントの私がコピーライティングを学ぶことになったのか

結論から言うと、ITコンサルタントという仕事から離れたくて、コピーライティングを学ぶことにした。

総合広告代理店のグループ企業に2020年新卒で入社し、現在私はITコンサルタントとして働いている。しかしながら、担当する業務領域的にクリエーティブに直接的に関わる機会はほぼない。

そのため業務上コピーライティングのスキルが必要になった、というわけではなく、なんとなくクリエーティブに興味を持ったことが講座に通うきっかけとなった。

「ここに通えばクリエーティブに興味を持った理由を言語化できるかも」「そしてあわよくば社内でジョブチェンジできるかも」という淡い期待を抱き、宣伝会議のコピーライター養成講座に飛び込んだのだ。

コピーライター養成講座を修了した結果

結果的に、全40回の講座だけではジョブチェンジできるほどコピーライティングの技術が劇的に向上することはなかったが、クリエーティブに興味を持った理由は言語化することができた。

クリエーティブに興味を持った理由はなんだったのか

それは「自分が理想とするクライアントワークのすがた」がクリエーティブの仕事には詰まっていたから、である。そしてこれに気づいたことがコピーライター養成講座で得た最も大きな学びであった、と講座を振り返った今感じている。

「自分が理想とするクライアントワークのすがた」とは

「肩こりの人に肩揉みをするのではなく温熱療法を提案できること」
これが私の理想とするクライアントワークのすがたである。

言い換えれば、「クライアントのなかで顕在化している課題(肩こり)の奥に潜む潜在的でより本質的な課題(血行不良)に気づき、様々な視点から最適な解決方法(温熱療法)を提案すること」である。

オリエンで提示された課題の奥にある、クライアントも気付いていないような本質的な課題を突いて、クライアントの事業成長に大きく貢献するクリエーティブを作った事例も講座の中で沢山紹介されていた。
クリエーティブに関わる人(少なくともコピーライター養成講座の講師)は、このように根本課題を解決するようなクライアントワークを実践してきているのだということに講座を通して気がついた。

しかしながらこれは何もクリエーティブに限ったことではなく、ITコンサルタント職含め全てのクライアントワークにおいて大事な考え方なのではないか、と同時に思うようになった。
(もちろんクリエーティブ以外でも既にこれを実践できている人は沢山いるとは思うが、)自分は、クライアントに言われたことをそのまま実現する方法を考えるばかりで、IT技術を使ってクライアントの肩揉みしかできていなかったな、、と今までの仕事を振り返って大いに反省した。

ITコンサルタントとはIT技術を通してクライアントの課題を「解決」していく仕事

当初、ITコンサルタントという仕事から離れるために通い始めた講座だったが、講座を通して「自分が理想とするクライアントワークのすがた」が明確になったことで、今の仕事においてもクライアントの課題の根本解決のためにできることがまだまだあるのではないか、と気付かされた。

コピーライターが言葉を通してクライアントの課題を「解決」する仕事であるように、ITコンサルタントとはIT技術を通してクライアントの課題を「解決」していく仕事である。

理想とするクライアントワークのすがたは明確になったものの、そもそもクライアントの課題を正しく理解することすら簡単なことではないことも事実である。
時には肩こりで困っているクライアントに頭痛薬を渡してしまいそうになることもあるし、日々の業務に追われて肩揉みという一過性の解決案で誤魔化してしまうこともある。

温熱療法提案までの道のりは、なかなか遠い。

だけど私は、IT技術を持って肩こりのクライアントに温熱療法の提案ができるようになるまで、ITコンサルタントとして頑張ってみようと思う。


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