哀しみの街

母の手を引いて なんども行ったスーパー 
もう行けなくなった 
母と通った病院も 
いつも母がぼくの迎えを待っていた施設も 
デイサービスも 
もう行けなくなった 
もちろんぼくはその街に もう住んではいないのだから 
行かなくてもいいのだが 

ふと気づく 
この哀しみがウクライナと共鳴するのだ 

あの街は 哀しみの街 
母の思い出の住む街
ぼくの心に住んでいる街 

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