岸本佐知子『ねにもつタイプ』

カレー味のカールような軽〜い本が読みたかったので、手に取った。
いきなり扉の裏に複製禁止の注意書きがある。

【本書をコピー、スキャニング等の方法により無許諾で複製することは、法令に規定された場合を除いて禁止されています。請負業者等の第三者によるデジタル化は一切認められていませんので、ご注意ください。】/

出たな妖怪!半引用の天敵、反引用め!
なにしろ、『ねにもつタイプ』と自称しているぐらいだから、いつもの調子で無断引用して、訴えられたりすると面倒だ。
てなことをつらつら考えていると、頭の中に以下のようなミステリードラマの感想が湧いて来た。
まあ、バタフライイフェクトということもあるかもしれないので、謹んでここに記載させて頂く次第である。/


「刑事モース〜オックスフォード事件簿〜」完結!:

※以下は、あくまでも一視聴者の感想です。

まったく、大学教授なんていう奴らにゃろくな奴がいない。
「刑事モース〜オックスフォード事件簿〜」を観てるとよく分かる。
女子学生を弄んだり、同僚の妻を寝取ったり、文学好きの女子を愛人にしたり、まったく何という腐った奴らだ。/

まったく、大学教授なんていう奴らはとんでもない連中だ。
「主任警部モース」を観てるとよく分かる。
いい歳をして看護婦さんと浮気をしたり、若手研究女子を性的に搾取したり、これぞ「痴の先生」じゃ。
まったく、大学教授なんていう奴らにゃろくな奴がいない。/

七十年生きて来て、かえすがえすも心残りなのは、ただ一つ。
大学教授になれなかったことだ。(一般教養英語を五年までダブってる奴が、大学教授になれるかよっ!)/

というわけで(どういうわけだよっ!)、本書は次々と雑念が湧き出てくる、すこぶる喚起力のある楽しい井戸だ。
全編笑えること請け合いだが、一篇だけ選ぶなら「鍋の季節」と「部屋のイド」と「かわいいベイビー」かな。
笑わせること、井上ひさし「てんぷくトリオのコント」の如し!/

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