ナイルパーチの女子会※感想
友達ってなんだろう
人間関係ってなんだろうという話
人間関係におけるささいな機微を読み取れるかどうかは、環境や経験にとても左右されやすくて自分みて他人のおかしな行動も、環境が変われば自分もやってしまっていて、それに気がつかないもんだなぁと、くるくる回って体験している感じがなんともリアルだった。
翔子がけんちゃんに、若い男とキスをしたと自分から告白したのは、結局いつバレるかわからないから自分から言ってスッキリしよう、けんちゃんなら許してくれる、また戻れるという利己的理由からだとおもうけど、この利己的さは人間界あるあるだ。
相手に嘘をつきたくないという最もらしい理由にかこつけて本当はスッキリしたいだけである。
こういう自分を知った時、私はそのモヤモヤは罪の代償なので相手に知られず背負うのが義務だとおもっている。
人気主婦ブロガーNORIに相談になってほしいからと言ってしつこく連絡したのも、全てやっていることは以前自分が恐怖に感じていた栄莉子と同じ行為であったのに、行為の途中ではそれに全く気が付かず、相手から言われて初めて気づくのも人間のヤバさを象徴していて面白かった。
皆どこかしらダメな部分を持っていて友達ですら、自分より少し悪い境遇にいると落ち着いたり心の中では多かれ少なかれ見下した部分があったり、その反対に尊敬したりする部分があって、腹を探れば、このドラマの通り対等な関係性はないんだと思う。
それでも友達として一緒にいるのは、安らぎがあったりほんの少しの救い、共有の楽しさがあるからで、全てをわかりあえなくてもいいという前提が成り立っている。これが成り立つ相手じゃないと距離は近くならない。
「分かり合えなくてもいいと思い合えないと距離が縮まらない。」
矛盾しているようにみえて事実。
摩訶不思議でとても面白いドラマであった。
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