見出し画像

公募とエネルギーと物量の壁

第59回宣伝会議賞の協賛企業賞およびファイナリストが発表された。
と言いながら誌面は見れていない。地方なのでちょっと遅れるのである。
Twitterで繋がっている人たちが多数受賞されていて、シンプルにすごいなと思うし、何か根本的な違いを感じる。

ついでに言うと、文化放送のファイナリストも発表された。こちらも残れず。リスナー応募した人しか見れないので詳しくは言えないが、相変わらず複数ノミネートされる人もいて、これまた何か根本的な違いを感じる。

センスとか知識量とか調査量はもちろんなのだが、一番はエネルギーではないかと思う。

もともと、「何か面白いのを思いついたら応募してみて、いい結果出たら楽しいな」くらいの姿勢で始めた公募への挑戦。宣伝会議賞のファイナリストに選ばれたのがきっかけだが、50本「も」応募したと思っていたのが、50本「しか」応募していなかったことをそこで初めて知った。そこから5年ほど経つが、それ以降はファイナリストどころか3次にも残れていない。

今回コピグラからコピーに触れた人たちが、結構華々しい結果を残している。初参加で500本応募とか、2~3回目で1000本応募とかで、結果も2次や3次に早速通していたりと、さすがの一言。
なんだかこのへんにもついていけてないな~と思いつつ、既に自分の中で「いやついていくどころか、もう足ひきずってないか?」という問いが生まれている。

宣伝会議賞でよく言われるのが「審査運」。ほぼ同じようなコピーなのに片やファイナリスト、片や1次落ち、みたいなことがあるのは審査した人が違うからではないか、というような話である。細かな言葉選びでそれくらい差がつくのだ!そこに気づかないからダメなんだ!という考え方もできるが、実際盗作があっさり通ったりする実情を見てると、ほんとに運もあるかもしれない。そういう可能性を減らそうと思うと、物量作戦に出るのは正しい。自信作Aを審査員が理解してくれなくても、BもCもDも送っていれば他の審査員が見るかもしれない。

まあ別にそういうことばかりが理由ではないと思うが、かくして宣伝会議賞を始めとして公募はパワーゲームの場になっている。何度も受賞しているようなレベルの人が、何千本・何百本と応募しているわけだから、そりゃあ「なんか面白そうだから2、3本送ってみようかな~」みたいな人はだいたい儚く散る。もちろん絶対ではないし少数応募でも突き抜けてる人もいるかもしれないが。

いずれにしても高い壁であることは間違いない。ただそういった現状に対して、「オラ、ワクワクすっぞ」みたいに思える人と「ゲゲゲ…」と尻込みする人がいるだろう。まあこんなこと書いてるからもちろん自分は後者である。言ってしまえば「覚悟」が足りないのかもしれない。
じゃあやめてしまえばええやんけ、とも思うのだが、面白いのができたな~となれること自体は楽しいのも事実。だからエネルギー渦巻く大海にがっつり飛び込めないとしても、隅っこの方でパチャパチャ遊ばせてもらうくらいはやっていこうかなという気持ちである。
少量のエネルギーで最大限のリターンが得られるのが理想だ。もちろんそんな甘くないしそれを実現できるセンスもないのだが…まぁ一応たまに引っかかることもあるかもしれんしね。

ただちょっと気になったのが、昨年2万点を超えていた文化放送の応募総数が、今年1万8千点になっていたことである。むしろ今後は常に2万超えになるのかと思っていたのに。「一人で何百本も応募しないといけないのか?こりゃあ無理だ」と思って応募をやめた人が結構出たのかもしれない。いっそのこと一人10本までですよ、としたらそういうのはなくなるかもしれないが、運営的に応募総数を減らす方向はあり得ないだろう。
ただ毎年寡占状態になっていくとますます「やめとこう」ムードが高まっていくだろうから、運営はアプローチをうまくやらないといけない。応募制限はなくてもファイナリスト選出は一人1本に限定するとか、少数応募でも可能性がある感じの情報を上手に出していくとか…。
このへん文化放送は運営の姿勢があまりわからないんだよなあ。宣伝会議賞はたぶん事務局が「少々問題とかあっても、どうせほっといても大量に送ってくる奴がいるからいいよ」とか思ってるんではないかと予想しているが(笑)。

あ、最後に書いておくが別に「大量応募すんな」みたいな話ではないですよ。大量応募が減ったら自分が受賞できるんだったらそう言うけども(笑)。
公募はやってるけどこんくらいの姿勢の奴もいるってだけで。とはいえなるべく多く書こうとは思ってます。
「ハァ…ハァ…まだ800本…あと1000本書かねば…」みたいに苦しむのはちょっとアレだと思うだけで。それも好きでやってる人はいいんだけど。少ないと応募する資格がないのかな、とか心配してる人がいたらまあそんなことないですよ、と。

ではオマケとして、文化放送に応募して散っていたやつでお気に入りのを置いてみる。

よみうりランド「初デート」編

男:初デート、よみうりランドで良かったの?
女:うん、パパとママの初デートもここだったから。
男:へぇー!うちのママ上もだよ!
女:…ママ上?
ナレ:不安も吹き飛ばす楽しさいっぱい!よみうりランドへゴー!

うーん。声優さんの演技で聞いてみたかった。またがんばろう。

サポートいただけた場合、新しい刺激を得るため、様々なインプットに使用させていただきます。その後アウトプットに活かします、たぶん。