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野里和花
2018年11月23日 00:10
これは持病だ。当たり前のことだ、だからいつもどおりうずくまってやり過ごしさえすればいい。6歳の誕生日を、おばさんとおじさんの家で迎えたことをおぼえている。ふたりのいとこ、祖父母、兄、おじおば、父、そこに母はいなかった。ろうそくの火を消して、チョコレートケーキを食べた。3週間、1カ月に1度の母との面会。誕生日プレゼントは持って帰れないから、ポケットに隠せるようにと5000円札を渡された。小学1年
2018年10月5日 01:05
わたしは生きることに対してやる気がなかった。それが、神さまに咎められたのかもしれない。まあ、神さまをそもそも信じてはいないのだけど。 小学校3年生のとき、離婚した母の父、わたしにとっての祖父が死んだ。触れてあげて、と言ったおばあちゃんの言葉を、わたしは叶えてあげることができなかった。記憶にある限り、数回しか会ったことがないその人は、もとからそんなに親しみを抱いていたわけではなかったうえに