ずいぶん前に芥川賞を受賞して話題になったが、今まで手に取ることはなかった。
Kindle Unlimited 対象になっていることに気が付き、サラッと読んでみた。(Kindle換算 168頁)
感想
筋を追う小説ではないので、Wikipediaのあらすじを引用した。
物語の内容は、これ以上でもこれ以下でもない。
出てくる場面はコンビニと、主人公が住む古くて狭いアパート。
登場人物もコンビニ店員と主人公の妹、学生時代の友人が少し顔を出すくらい。
物語が動き出すきっかけとなる白羽という男は、たくさん喋るが内容の無い希薄な存在として描写されている。
今年に入ってからのインタビューを読むと、著者の幸せの「刷り込み」への違和感が著作のキッカケのようにも読み取れる。
そういうところもあるのかも知れないが(ネットの感想に見られる)、小説に現れるシーンの空気感の表し方(特にコンビニ内)が特徴的で、なかなか真似のできる表現(文章)ではないなと感じた。
登場人物になんら思うところはない。
人生の演じ方が不器用な人たちの物語。
今年発刊された短編集「丸の内魔法少女ミラクリーナ」が気になるところ。
同じ働く魔法少女とは話が違うのだろうな、と思いつつ気になるので読むことになると思う。
MOH