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新しいカラーフィルム「PHOENIX」でBirminghamをフォトウォーク

ILFORD PHOTOの親会社、HARMAN Technologyが発売した新しいカラーフィルム「PHOENIX」でアラバマ州バーミンガムをフォトウォークしました。LEICA M10-Pで撮影したバーミンガムは紹介済みなので、第二弾となります。その時の描写とは全く異なるのが興味深いです。デジタルとフィルムという根本的な差もありますが、「PHOENIX」が持つ独特な描写にも注目したいです。

ちなみに、「PHOENIX」はILFORDブランドではなくHARMANブランドです。ILFORDが倒産した時、HARMAN TechnologyはILFORDのモノクロームフィルムの権利だけを買収しました。そのため、ILFORDブランドでカラーフィルムが発売できないという事情になっています。ILFORD ILFOCOLOR 400 Vintage Toneというのがネットで販売されていますが、HARMAN Technologyとは関係がありません。

このフィルムは2本目のトライで、1本目はロサンゼルスのハモサビーチで撮影しました。この時は、小雨が降る早朝で光の条件は悪く、全体的にはフラットな描写となっていました。今回は雲があったものの太陽がしっかり出ていたので、その時とは異なりリッチな描写になっています。

このシーンはLEICA M10-Pでも撮影しましたが、深みのあるブルーと太陽のビビットなイエローが目立ちつつ、全体的にはビンテージ調というのが印象的です。LEICA M10-Pの写真は、Adobe Lightroom Classicでビンテージ調にカラグレしていますが、こちらの方が色の表情が豊です。

花のピンクと空のブルーがフィルムならではの色表現で、スチールリムのドリーミーな描写が相まって、油絵のような雰囲気になっています。

色が少ない被写体だと、一気にセピア調になってしまうのが面白い。

光の描写が滲んでハレーションが起きています。このようなドラマチックな表現はCIneStillのフィルムでも起きていますが、CIneStillだと赤く変化しますが、こちらは色の変化は起きていません。

このフィルムは、曇天や雨の日よりも、太陽がしっかり出ている条件の方が適していると思います。最初はとっつきにくいフィルムだと感じましたが、段々と好感度が上がってきました。また買ってみます。

カメラ:LEICA MP 0.72
フィルム:HARMAN PHOENIX
レンズ:Summilux-M 35/f1.4 Steel Rim -reissue-
現像:The Darkroom
スキャナー:Plustek OpticFilm 8200i SE
スキャンソフト:SilverFast SE Plus 9
出力:Adobe Lightroom Classic

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