死んだ人は知らない。この人が悲しんでいる、あの人が泣いている、あいつが良かったと笑っている。僕が死んだら笑いそうなやつが何人か頭の中に浮かぶ。そいつらに笑われたくない。だから僕は死なない。死ぬまでは。
酷いことを言われ続け、自殺する。酷いことを言ったやつは処罰されない。言っただけでは処罰されない。僕は自殺しなかった。でも心に大きすぎる傷を負った。でも奴らは処罰されない。でも奴らが死んだら僕は笑う。
僕は社会恐怖症だった。物心ついた時から人とうまく話せなかった。今でも自身はあまりない。保育園からやり直したいか、やり直したいと思っていたが結婚して子供ができてそうは思わなくなった。戻ったら妻とも結婚してなかっただろうし、子供に恵まれることもなかったろうから。小さな幸せが大きくなり過去を押しのける。でも押しのけられた過去に悩むことがなくなるわけじゃない。過去は残酷だ。