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武装少女マキャベリズム(黒神遊夜・原作、神崎かるな・作画)【マンガ感想か。いいだろう。その代わり負けたら腹を切れ(なんでも勝負にしてしまうそんな彼女)】

今回紹介するのは、剣士の物語です。
ハーレム系のマンガで、ひとりの男性主人公に対し、たくさんのヒロインが乱立します。
少年マンガです。
ただこのたくさんのヒロインたち。
全員、戦士です。
というか武士です。
むしろ男性主人公を殺す気で襲い掛かってきます。
それを男性主人公が逆転勝利し、逆に相手を惚れさせる。

という展開を繰り返す系のマンガなのです。

まあ、惚れさせるために戦っているわけではないのですが。
男が女と戦ってはいけない、などというマチズモはまったく通用しません。
このヒロインたち、強すぎる!
(往年のゴールドセイントかよ、おっと知らない人は知らないですね)

そしてこの死闘を、計算高くあらすじとして組み立てている。
そんな脚本づくり(マンガだとネームですが)の妙が目に見える作品となっています。
脚本づくりに迷っている方は、模範例として読むのもアリだと思います。

アニメ化もされたらしいですが未視聴です。

とにかく筋にこだわる作品です。
丁寧な伏線。伏線の回収。動機の設定。食い違う理由。
戦術の相違。勝敗の原因。戦闘の技法。セリフの計算。
そして流派の紹介。

それぞれのヒロインたちは、それぞれの流派を持ち、それを紹介する形でバトルシーンが進みます。
剣術の流派がこんなにもあったのですね。

最初のクールは、天下五剣と呼ばれる、生徒会みたいなのと戦うのですが。
1人目はサムライ。
2人目はフランス。
3人目は織田信長?
4人目はえげつない剣士。

作者は5人目の子が戦うところまでいかないだろうと思っていたらしくて、5人目の子は座頭市を連想させる最強の盲目の剣士でしたが、出番が無かったりします。
むしろ真のラスボスとの戦いで、簡単にバトルしていただけですが。
いやあ。
無敵対最強。
怪物対魔物。
雰囲気はばっちり。
時間が無い時のこういう、強すぎて瞬間で決着がつく系もスキです。
こういうの入れてくるのイイですよね。

さらに2クール目は、北海道の謎の学校の生徒会がやってきて、1クール目のヒロインたちと戦う展開になります。
昨日の敵は今日の友状態ですね。バトル系あるある。
2クール目は男性キャラも敵キャラとして増えました。
ハーレム系では無くなりました。
敵リーダーは主人公とタイプの違うイケメンです。
とある少女を巡る因縁があるようです。(その彼女も敵キャラとして登場)
いやあ、宿敵!

そして1クールラストに出てくる女ラスボス。怪物!
再戦はついに読めませんでした。残念。

そう。残念ながら2クール目で力尽きました。
しかしこの作者さん、夫婦でマンガ家をされているみたいですが、ここまで続いたのはこれがはじめてみたいですね。

それにしても、筋が論理だっているのが目に見えて分かるので、
論理重視の作家さんですね。
描写されない部分もぜんぶ設定があるタイプですね。
行き当たりばったりには全然作ってない。
すべて筋道立てた上で、計算の中で物語を転がしている。
圧倒的な設定量で、ぜんぶを出せないくらい。

見えない部分が相当ありますね。
前作の物語のキャラをカメオ出演させている描写もあります。
キャラ再利用ですね。スターシステムというか。
全然アリだと思います。

楽だし。読んでるほうも嬉しいし。
世界観を壊さない程度でカメオ出演はアリだと思います。
設定が多すぎて、むしろ空回りしている感すらありました。
伏線を回収しないと気が済まないんですよね。
読者から冗長に感じられてしまうかもしれません。
いや、わかったから。良い奴だっていうのはわかったから。
丁寧にページを無駄にしなくてもいいんやで。
もうページないんだから。

すっ飛ばして。もっと重要なことだけを、ラフに、
行き当たりばったりで描いてもいいんやで。

そうため息が出てしまいました。丁寧すぎ。

私はエモ消費するために物語を読む派なので、
エモれればもう満足なのです。
打ち切りでもお気に入りの作品がある理由です。

そんなわけで、おしまい!
後はそうだな。思想としてのマキャベリズムは全然関係なかったですね。
ただ雰囲気づくりに使われているだけ。

追記:後書きマンガに出てくる作者さんのお子さんもカオス可愛いです。

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