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共通テスト過去問詳説 2022年度 大問3 問6

このシリーズでは、共通テスト過去問について詳細な説明をしていきます。
共通テスト過去問の理解は、特に高校3年生、浪人生の皆さんにとっては必修事項。
そして、各問題を解く際には
・どのような地理的事項に基づいて考えるべき問題なのか
・正解以外の選択肢は何故誤りなのか

などについてもしっかり考えていく必要があります。

では、問題を解いていきましょう。今回は大学入試共通テスト 2022年度 第3問の問6です。

この問題は、問5に引き続き人口に関する問題。
カナダ、韓国、バングラデシュ、マレーシアの出生率と死亡率の変遷について比較し、①~④のどれにあたるかを選択する問題です。

まず、出生率と死亡率の変化(多産多死から少産少死までの変遷)は前回の問5の内容を参照してください。


この問題に対処するには、問題で挙げられた各国の経済にはどのような特徴があるのかを大まかに知っている必要があります。

各国の経済的な立ち位置

カナダ
広大な国土に豊かな資源が埋蔵されており、企業的農業による農牧業も盛ん。
また、アメリカ合衆国と関係の深い自動車、その他パルプや製紙業なども盛んで、国民一人当たりGNIは47,000ドルに迫ります。
G7(フランス、アメリカ合衆国、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)の一角です。
G7は人口では世界の10%ほどですが、GDPは30%~40%ほどを占めており、世界で最も裕福な自由主義国の集まりです。
いわゆる「先進国」と確実に分類される国々とも言えます。

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既存の書籍版解説、或いはネット掲載の解説よりもかなり詳しく、系統地理分野の復習にもなる内容です。 地理の学習は各単元の相関関係を把握することが肝。その肝を押さえた構成となっています。

このマガジンは2022年度の共通テスト過去問について詳説しています。 問題の考え方はもちろん、他の問題にも応用できる必死の知識についても記…

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