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「超効率的サブ3実現法」34:湘南国際マラソン振り返り(後編)

投稿が遅くなりましたが、湘南国際マラソンの振り返りの最終回です。前回と前々回では、レース前の数週間での練習の仕方と前日の準備、当日のスタート前までの準備について書きました。今回はスタート時からゴール後までを書いていきたいと思います。

40分前に並んでそのブロックの先頭をとる

今回、というか、毎回、スタート時間の40分前に並び始めるというふうに決めています。今回スタートが9時だったので8時20分ぐらいには列に並び始めました。湘南国際マラソンは、いきなりスタート地点に並ばずに大きな駐車場のようなところに待機して、8時35分ぐらいになったらスタート地点まで500メートルぐらい移動して、スタートラインに近づき、待機。スタートのセレモニーとかペースランナーの紹介とかがありました。

ほぼ最前列からのスタートになりました。スターターは河野太郎大会名誉会長。間近で河野さんの挨拶を聞きながら気持ちを昂らせていきました。今回幸運だったのは、私の目指すサブエガ(2時間50分切り)のペースランナーがいたこと。しかもランチューバー(ランニングYouTuber)のランニング食堂さんがそれを務めていたことでした。

実はスタート前までは3時間切れたらいいかなぐらいの気持ちだったのでサブエガペースで行くことは全く考えてませんでした。ただ、マラソン界隈では有名人のランニング食堂さんがペースランナーをやるなら着いて行くか、という軽いノリで着いていくことにしました。こういうのも最前列にいないとなかなかわからない情報だと思います。

最前列からスタートするメリット

最前列で走るメリットはスタート時のストレスがほぼ皆無であるということ。そしてストレスだけでなく、当たり前ですがタイムロスが防げること。そして前の人を抜くためにジグザグに走ったり、加速して前の人にぶつかりそうになってまた減速して、、という繰り返しで足に負担をかけてしまう、ということを防ぐこと、などなどたくさんのメリットがあります。スタート前の40分前に並ぶのは寒いし、退屈だし、という気持ちもありますが、レース中やゴール後の充実感とのトレードオフと思って前をとることはお勧めしたいです。なお、寒い季節にスタート地点で長く待つのは身体に応えます。ここでは100均の雨合羽が絶対必要。冬のレースの必需品にしましょう。

スタートの時はとにかくスピード制御

スタート直後、まず大事なのはここでスピードを出しすぎないこと。スタート時は一番身体が元気で軽い時です。周囲がバッと凄いスピードで飛び出していくように感じますが、ここは時計をしっかり見て当初の設定タイムで走るように気持ちを抑えましょう。最初の飛び出しを誤るとその時の疲れが後で必ず出てきます。最初は少し抑えめの気分ぐらいがちょうどいいです。

私の場合はペースランナーが3’57ペースぐらいで走っていたので少し速いかなと思い距離を置きながら走ってました。徐々に追いついて3km地点からは集団に入って走っていました。

集団で走るメリットは脳を騙せること

集団に入って走るメリットはとにかく余計なことを考えなくていいことです。時計を見る回数を減らしたり、ペースを上げたり下げたりせずに、ひたすら集団の前の人の背中をとかお尻とか脚を見ながら淡々と走る。気持ち的にはすごく楽です。相対的にみんな同じスピードだから本当はそこそこ速いのにゆっくり走ってる気がする。とにかく「脳を騙す」ことに専念できます。「今自分は速く走ってる」と感じると脳は「疲れる」という信号を送ってくる気がしていて、それを防ぐ効果があると感じます。もちろん風除けという効果もありますが、一番大きいのは無心になれることと、脳を騙せることだと感じます。だから集団の先頭に立つことは控えます。集団にも関わらず集団走の恩恵をほぼ受け取ることができないからです。逆にそういう集団を引っ張る人たちへの感謝は必ずしないといけないですし、あえて先頭を時々買って出る、というのもマラソンの暗黙のマナーかもしれません。

給水・補給のプランニングは超大事

給水について、今回は前回も書いたように給水所が給水タンクのみで、自身で水筒やコップを持参してゴミを出さない、というコンセプトでした。200mおきに給水のタンクが並んでいるという前代未聞の取り組みは結果的に大成功だったと感じました。今後このスタイルが増えて欲しいと思います。

私はサロモンの250mlの水筒に経口補水液を満タンに入れて臨みました。更にザバスピットインを3個、塩熱サプリを8粒忍ばせて走りました。

給水は2.5kmおきに口の中にひと含み飲む、塩熱サプリは5kmおきにひと粒食べる、ザバスピットインは15km、25km、35kmおきに飲む、という自分のルーティンを完全にこなしました。30km地点で経口補水液が無くなったのでそこで初めて止まってタンクに水を補給しました。走りながら水筒の蓋を開けて、水を入れてる時間は5秒程度完全停止。ですが、それほど多くのタイムロスはなかったと思います。

途中、応援に駆けつけてくれた友人が、12km地点で給水にクラフトビールを出してくれましたが、誘惑に負けず走り続けました(笑)

写真は友人の動画から。よなよなエールを苦渋の決断で取らずに走り去る私(手前の黒いシャツ)

30kmの壁が来たら能動的にモードチェンジ

レース後半、25kmを超えてからは3’57のペースを維持することが徐々に辛くなってきました。それでも頭の中では「今、まだ5km地点だ」と言い聞かせてどうやって脳を騙すか、ということを引き続き考えながら29kmまでは持たせましたが、その辺で集団についていくことができなくなりました。

いわゆる30kmの壁と言われるところかもしれませんが、そうなったらそうなったで割り切りが大事です。そうなった自分をすぐに受け入れて、プランBの発動です。走り方を「集団についていく」から「今の自分の状況で最もスピードが出る走り方で耐え切る」にモードチェンジします。

私の場合は骨盤から頭を真っ直ぐに、体重を前にかけるようにします。重心が前に行くことで足も前に出る。そして肩甲骨をしっかり前後に腕を振って動かして、骨盤が足を出してくれるサポートをしてくれるように意識して走ります。ここで諦めて膝下で掻くように走ると、確実にふくらはぎを攣るので、ここでのモードチェンジと走り方は超大事。私が31回走ってきたフルマラソンでほとんど攣ったのことがないのは、この辺の意識を強く持ってるからかもしれません。

地獄の5kmは最初から想定しておく

残り5km。湘南国際マラソンならではの特徴はここでゴール地点を通り過ぎることです。ゴールが見えてるのに更にその先の西湘バイパスの入口まで行って折り返さないといけないという、永遠に感じる時間とどう向き合うかはこのレースのポイント。しかも折り返しがなかなか走っても走ってもこないという感覚に襲われます。あらかじめ何kmあるのかなどをイメージトレーニングをしておくのはとても大事です。

普段の練習メニューをレース終盤に組み込む

残り2km。わたしは毎回ここからウインドスプリントモードを発動します。いつも練習で最後の1kmを100mダッシュしています。100mといっても正確に測れないから70歩、ないしは80歩。それをいつも9割のスピードで70歩、その後ダラダラと70歩、また9割で70歩、という感じで6セットやって練習を締めています。その時のことを思い出して、実際は9割ではないし、途中もダラダラでもないけど、70歩×12ぐらいで1kmになるのでそれを最後の2kmは頭の中でやり続けています。

要はいかにレースの時にいつも練習でやってることを組み込んでいくか。レースは特別だけど、日常の練習にリンクさせると最後の力が振り絞りやすくなる気がしていてそんなことをいつもやっています(残り4kmになったら、「いつもの練習でいうとあのセブンイレブンのあたりだな」とか)。

そして無事ゴール!
ゴール直前200mぐらいが駐車場を駆け上がるキツい上り坂なのでそこで足を攣らないように注意をして上ってゴールです。

ゴール後はしばらく足踏みを

いつもゴールの時の達成感を感じて、「やったー!」と思いながらも大事にして欲しいのはこの後です。この後、しばらく3〜5分は足踏みをし続けましょう。ここで倒れてしまったり、足の動きを止めてしまうと、翌日に足の疲れがとっても残ってしまいます。ここで足踏みをし続けて乳酸を貯まりにくくするような動きが大事になります。

今回、相当取り留めなく書いましたが、レース中に心掛けていることをツラツラと書いてみました。少しでも参考になることがあったら嬉しいです。

今後、2月に別府大分マラソンと京都マラソン、3月に東京マラソンと板橋Cityマラソン、4月にかすみがうらマラソンと続きますのでそちらのことも今後書いて行きたいと思います。

今回過去最大の長さになりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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