見出し画像

樟脳製法(しやうのうせいほう)

樟脳しやうのう製法せいほう

くすの木と云もの二品あり。くすは木のしん 赤黒く、香つよし。楠は香すくなし、木の心赤黒からず。是には大木多し。くさりては岩と成也。

樟脳は、くすの根をはつり取て、其こけらを釜にて煎ずる也。小屋の内には廿四釜をかけ、二通にする也。一返に十二釜づゝせなか合せにして、間三尺ばかりあけ、其間を往来するやうにこしらゆる也。釜のふたは鉢也。釜と鉢との間を土にぬりて、いきのおざるやうにする也。其ふたへたまりたる露、則、樟脳なり。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『日本山海名物圖會 三
樟脳は橦の根をはつり取て其こけらを釜にて煎ずる也
其ふたへたまりたる露  則樟脳なり


『日本山海名物図会』の目次はこちら → 「日本山海名物図会 まとめ」👀

筆者注 新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖