見出し画像

絵本『ノンタン!サンタクロースだよ』 なかなか寝ない子供たち

我が家の子供は2人とも生まれた時から寝る事に全力で抵抗するタイプで、10年経っても変わりません。

上の子が赤ちゃんの時は、私も勝手が分からなかったので、ねんねトレーニングの本や、読み聞かせすると寝てくれるという絵本を試したりもしたが、残念ながら可愛いまぶたはいつもバッチリ開いたままで、ベッドに横になる事すら、なかなか納得してくれない状況が続きました。

その頃、以前も取り上げたシリーズの『2歳だもん』を購入し、寝る前の一冊に読みました。


子供もお気に入りのシリーズということで、良いリアクションを取りながら読み進め、最後の章に『おやすみなさい またあした』というお話に辿り着きました。

予め本の中身を改めていなかったので、どういった話が入っているか知りませんでしたが、私は内心、「これは気持ちよく寝てくれるんじゃないかしら。良い並びだわ。」と思いながら、今日は素直に横になってくれるかな、と少し期待も込めて読み始めました。*こちらのご本は適宜改訂版を出版されているので、今の版にこちらの話が含まれているかは不明です*

ところが、動物の可愛いイラストを交えて、楽しかった一日の様子を聴いているうちは、とてもご機嫌だった子供が、何と最後の台詞を聞いた瞬間、激しく泣き出したのです。

どういった台詞だったかというと「〇〇ちゃんおやすみ、またあした。いいゆめいっぱい、みましょうね。」(〇〇のところに各ご家庭のお子さんのお名前を入れられる様に〇〇となっていました。)

この言葉を聞いた瞬間に、寝かされる!と気づき、まだ、たどたどしい言葉で、「寝たくない!!」という気持ちを精一杯泣きながら訴えてきたのです。

私は、なかなか泣き止まない子供を抱っこしてあやしながら、何だか笑ってしまいました。私は、寝るのが好きな方なのですが、世の中にはこんなにも寝るのが嫌いな人がいるのだなと。また、であれば仕方ないかと、少し気持ちが楽になったのを今でも覚えています。

『2歳だもん』は子供も大のお気に入りだったので、その後も何度も読みましたが、〇〇に全く関係ないお名前を入れたり、読まなかったり、毎回ちょっとした緊張感がありました。

一方、この状況を打破してくれたのが、意外な絵本でした。『ノンタン!サンタクロースだよ』です。

この絵本は、子供の初めてのサンタさんからのプレゼントで、ノンタンが自分のところになかなかサンタさんが来てくれないので、探しに行くお話です。貰ってすぐに、何度も読んで、寝る前にもう一度読むと、なぜか子供がいそいそとベッドルームに向かったのです。

嬉しいながら、驚いていると、子供が嬉しそうに「寝たらサンタさん来るもんね。」と言うではありませんか。そう、絵本の中に「寝たらサンタがやってくる」という台詞があり、その日の朝、枕元にプレゼントがあった体験と結びつき、そこに本人として、気づきがあったようなのです。

絵本や童話と子供の面白いところは、いつだって大人の予測を遥かに超えてくるところだなと改めて感じた出来事でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?