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チーム医療は“あいさつ”と“お礼”から

最近Voicyにはまっています。

通勤で車を運転したり、家事をしたりするとき、両手はふさがっているけれど、耳は空いている。そんな隙間時間を、学習の時間に当てられるので、とても重宝しています。

ビジネスにおける大事なことも、たくさんインプットできるので、病院で役立つ“こうしたらいいのに”があったら、noteに書いていきたいと思います。

初回は幻冬社の設楽さんとNews picksの野村さんがパーソナリティーの「風呂敷畳み人ラジオ」の「第51回 畳み人は社内に仲間を増やせ」です。

詳しくはリンクから聞いてみてください!

チーム医療は“仲間”を増やせ!

病院で働いているとき、“仲間”って必要でしょうか。

風呂敷畳み人というのは、

アイデアを実行可能な状態に落とし込み、実行していく人
(voicy内風呂敷畳み人ラジオ紹介文より引用)

と説明されています。

日本の医療は、だいぶ前から「チーム医療」が必要だと言われていました。いろんな資格を持つ、いろんな部署に所属している人たちが、患者さんを中心にして、患者さんのためにそれぞれの領域で力を発揮し、連携しながら治療にあたる。

病院のチーム医療も、患者さんの病気に対しての治療方法を、自分が実行可能な状態に落とし込み、実行していく、という意味では究極の畳み人の集まりではないでしょうか。

チーム医療では、仲間を増やすという発想って大事だと思います。

難しいアイデアを実行したり、トラブルが起きて対応したりする患者さんの治療を着実に実行に移していくためには、いざという時に助けてくれる仲間を作ることは大事だなと感じます。

基本を怠らない

仲間を作るために、設楽さんは究極「あいさつ」と「お礼」が大事だとおっしゃっています。

新人時代に教わる一番基本的なことだけれど、意外と何年も病院で働いていると、この2つを怠ってしまうことが多いのかもしれないと自戒を込めて思いました。

大きな病院であればあるほど、実際顔と名前が一致しなかったり、知らない人もいます。

そんな人でも、すれ違った時や電話でお願いする時、あいさつやお礼をしているでしょうか。

あいさつがあるかないかで、お礼があるかないかで相手の印象がだいぶ変わるように、自分の印象もかわっているのだと思います。

違う部署で、違う場所で働いているとはいえ、患者さんを治すという同じ目的に集う仲間。カンファレンスなどで集合したとき、あいさつをしたり、お礼を言ってくれる感じが良い人がいると、話しやすく自然と仲間意識が出てくるはずです。

いざ自分が困った時、仕事をスムーズに進めたい時、あいさつやお礼をしていないがために相手の心象が悪くて、手を差し伸べてもらえなかったり、トラブルになってしまったりすることほど、残念で損をすることはないと思います。

このvoicyを聞いて、思い出したのは田端さんが書かれた「ブランド人になれ!」のこの一文です。

パワハラ体質で人間性が歪み、日陰でがんばってくれているスタッフをバカにして奴隷のようにこき使う。こんな人間は、いくらビジネスパーソンとして優秀であっても、必ず孤立する。結局、何も成し遂げられない。オフィスを掃除してくれるオバちゃんだろうが、面接を受けにきた新卒の学生だろうが、敬意と感謝と誠実さを持って接することのできる人間でいてこそ、ブランド人だ。
ーブランド人になれ! 田端信太郎著 

病院に実習に来る実習生、掃除をしてくれるスタッフ、部署に配属された新人etc…

病院で働くぼくらは、すべての人にあいさつやお礼をちゃんと言えているだろうかと自問自答してみましょう。

一人で成し遂げられることには限界があります。

ということは、みんなでなら限界はありません。でも、あいさつやお礼ひとつのために孤立して、限界を作ってしまうことは、自分にとっても、みんなにとっても、何より患者さんのためにも悪いことだなと感じました。

医療安全にもつながる

医療安全に関する有名な一例を、このvoicyを聞いて思い出しました。

パイロットのマーティン・ブロミリーさんの妻エレインさんは、副鼻腔炎の手術のため、全身麻酔をかけられました。その際、挿管チューブを気管に入れることができず、そのまま放置され亡くなりました。
このときの適切な処置は、気管切開でした。
看護師は気づいていましたが、「明確に気管切開が必要だ」とは言えませんでした。
なぜなら、医師に助言することはできないと思ったからです。

この一件については、さまざまな問題はありましたが、大きな問題のひとつに、医師に対して(自分より権威がある人。この場合は医師だったが、上司、所属長も含まれる)助言することができないというコミュニケーションエラーがありました。

ここにいた医師たちが普段どんな人だったのかはわかりませんが、もしも医師に対して話しかけやすく、コミュニケーションが簡単に取れていたとしたら、結果は違っていたのかもしれません。

医療者同士のコミュニケーションがとれないことは、患者を危険にさらすことにもなります。

誰からも指摘されやすい状況を作ることは、自分の身を守る上でも重要だとvoicyを聞いていて思いました。

あいさつやお礼をせず、話しかけにくい雰囲気を作って指摘されないことは、自分のミスがそのまま患者さんの命の危険に、直結するのではないかと思います。

後輩や部下にもちゃんと話しかけられやすい状況作りには、日々のあいさつやお礼は欠かせないと、部下の目線からですが感じています。

特に緊急時は、人間は(あなたも、わたしも)正常な判断を下すことが難しくなるからです。

仕事のしやすさ、そして医療安全を考えると、あいさつとお礼は基本でありながら、最重要で、欠かすことのできないことだと改めて思いました。

自分もマネジメントやコーチングとかを語る前に、まずはあいさつとお礼を心がけます。

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