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読書記録 | 2022年9月

9月に読んだ本

9月も2冊。
ずっと読書せずにだらだら過ごし、20日になってやっと1冊目を手に取った。
それまで何してたんだっけな……。
10月は3冊目指してのんびり頑張りたい。この投稿日時点ですでに危うい。
記事が長くなるので、2冊がちょうどいいかなとも思っている。

・『JK、インドで常識ぶっ壊される』著:熊谷はるか
・『ものの見方が変わる 座右の寓話』著:戸田智弘

こちらの2冊。
どちらも本屋でうろうろしてて手に取ってみたもの。
この記事は個人的な「感想メモ書き」なので、「内容の要約」ではない。


JK、インドで常識ぶっ壊される

本屋さんで見かけてずっと気になっていた本。
最初に見かけた本屋Aでは「スピリチュアル」の棚に入っていて、「タイトル的に、なんか違くない?」と思って手に取ってみた。
結果、その棚に入っていたから目立って見えたし気になったのだけど。
本屋Bではエッセイのエリアに平積みしてあったので、ここが本来の居場所っぽいな~と納得、再度第一章の最初のほうをパラ見して買うのを決めた。

表紙がかわいい。
絵も色もフォントもいい。帯の黒と蛍光ピンクの2色刷りもいい。

第一章 JK、インドへ行く

文章力がすごい。
さらさらと読める。長文だけど、重苦しくない。情景が浮かぶ。
2003年生まれの子が、こんな文章を書ける……??と衝撃だった。
わたしが2003年の頃、何をしてたか考えてしまった。
ギリギリJKだったような……? その頃にこんな文章、到底書けなかっただろうな。いまでも書けないけど。
わたしがもうちょっと若かったら勝手に嫉妬していたかもしれない。いまはもうただ感心と脱帽しかない。文章を自分のモノにできるって、すごいことだ。
わたしは語彙力がない。すごいなぁしか出てこない自分を呪いたい。

第二章 JK、インドライフにビビり散らかす

わたしの想像力が追い付かない。
文章は素晴らしいし、読みながら想像しやすい。
けれどいかんせん、わたしがインドを知らな過ぎている……。
想像が追い付かなくて、YouTubeで「インド 市場」で検索してしまった。
インターネットありがとう。

第三章 JK、インドグルメの沼に落ちる

夜寝る前にちょこちょこ読んでたので、この辺りは完全に飯テロだった。
あとは日本人とインド人の「約束の時間」に対する考え方がまったく違いすぎて、お互いそんなつもりはないのに齟齬が生じるのは何とも……。
催し物に招かれた場合、指定時間に行くのは非常識なんて、日本で生まれ育てばそんなの、思いつきもしない。5分前行動とは何だったのか……?
異文化同士が最初にぶつかったとき、どれだけ相手側について想像を巡らすことができるかって重要な気がする。

第四章 JK、カオスを泳ぐ

この章の前半部分。
動物と道路交通事情の話で占めてる。
ありとあらゆる動物がその辺をうろうろしているという光景。
体験したことはないけど、映像で見たことがあるから本文を読みながらも想像できた。
けれど著者がチームメイトとランニングをしていくシーンは、次から次へとカオスが重なって、わたしの想像力はここでも負けた。
ジャッカルが出てきたところで、わたしの脳内に浮かんだのは「サファリパークで生身ランニングしてる感じ??」というもの。読んでるだけでパニック。

章の後半。
話の運びがうまいなぁ、と思った。
運転手さんの話。就業と教育の話。そしてストリートチルドレンの話。
この辺りはテンションが落ち着いて、ああこれが書きたかった核心の部分なんだろうなぁというのが分かりやすかった。

第五章 JK、スラムに行く

著者は自称「極度の人見知りぴえん系女子」らしいんだけど、ここまで読んできたわたしにはこれがまったく信用できない。
百歩譲って人見知りだとして、行動力がすごい。
読み進めていくときにわたしが記したメモに「コミュ力おばけ」とある。

この章でいちばん衝撃だったこと。
ここに出てくるスラムには各家庭に水道・トイレがない。
そのエリアには一万人ほど住人がいるようだが、公衆トイレが75個。およそ125人に対して1個。
この記述を読んで、ほんとうに殴られたように衝撃だった。
インドのスラムのトイレ事情なんて、今までの人生で考えたことがなかった。

終章 JK、インドを去る

パンデミックでロックダウン。からの帰国。
時期が悪かったといえばそれまでだけど、不完全燃焼というか、何というか……。
でもこれがあったからこそ、この本が出たのかもしれない。

(まとめ)

個人的に、カタカナが多いページに苦労した。
どういう意味だったっけ、と調べてたのでもたもたしながら読んだ。
ただ所々、文章が美しいし、表現に感心させられる。
自分が高校生の頃、こんなに優秀ではなかったしこんな濃密な体験もなかったなぁと、ぼんやり思った。
まあ、比べることにはなんの意味もないけど。
この本を読まないままでいるより、読んでよかった。
そう思っただけで、いい収穫になったと思う。


ものの見方が変わる 座右の寓話

ものの見方を……パラダイムシフトってやつだ!
と、8月に読んだ本(>こちらの記事参照)を思い出しながら手に取ってみた本。
覚えたての言葉って繰り返し使わないと自分の中に定着しない。
月一回くらい思い出したらそのうち定着するかな?

「はじめに」にあるように、学校の授業・会社の朝礼で使える話材としてまとめたというこの本。
ことあるごとに経営の話になって、ちょっと眠かった。
経営はするつもりないな……と思いながら、ピンとくる話から解説を読んでもぼんやりしたものまで、いくつもある。
こういう本は、解説を読んでうんうん言うより、自分で考えることが重要なんだろうなぁ。

章が多いので

章ごと感想……と思ったけど、15章もあるのでこの記事が無駄に長くなってしまう。
というか、単にわたしがめんどくさい。
ので、気になった・印象に残った・メモしたこと……みたいな感じのものを適当にピックアップしてみることにした。

有名なやつ

北風と太陽
魔法使いの弟子
人間万事塞翁が馬
など、有名なやつもいくつか入っている。
わりとどんな話だったか忘れてたりするので、まとまって読めるのがいいかも。
塞翁が馬って、こういう考えで生きれたら「楽」なのかもしれない。
人間って、変に考えるから勝手に苦しんでるのかも。
そうは思っても、すぐに考えは変えられないし実行するのもなかなか難しいんだけど。

寓話自体がやばい

寓話だから仕方ないんだけど、こんなこと言うやついやだな……っていうのが結構出てくる。
ごましお頭と二人妻
いろいろあって禿になるという衝撃の寓話。いろいろあって、のところが教訓として大事なんだけど。
どういう人がこんな寓話を思いつくのか。発想力すごい。
百万分の一の命
旅人が現地の人に急につっかかっていく。
「君の力は微力だから世界に影響を与えるのは無理」的な。ひどすぎるし性格がやばい。めちゃくちゃ笑った。
微力を馬鹿にするなという教訓の話。
握り飯の近道
わたしのメモには「一番やばい寓話」「???」「発想がやべえ」とある。
握り飯を食べ⇒体に栄養が吸収され⇒トイレに排出される
を端折った近道が、握り飯がトイレに落ちる、という話。
これも発想力がすごい。

発想力がすごい、しか言ってない……。語彙力はどこに売ってるんだ。

(まとめ)メモが下手

読みながらメモを書いたりしていた。
のだけど、なんせメモがへたくそ。何をピックアップしてここに書けばいいのか分からない。詰んだ。
学生や社会人向けの本のようなので、現在無職の私には耳の痛い箇所が多かった。メモにも「耳が痛い」といくつも書いてある。
三年寝太郎の解説部分だけは、ちょっと認められた気がした。
でも三年寝太郎、改めて読んでもよく分からない話である。
(昔話に教訓はなく、ただ強く生きろといっている--というのに納得した)

寓話っていっぱいあるんだなぁ。
本を読むたび、自分の無知さがあらわになる。
この本に載っているもの全部を覚えるのは無理だけど、一度触れればいつかの時に思い出すかもしれない。
思い出さないかもしれないけど。

いまのわたしにとって、一番こころにとめておこうと思った寓話は「与えられたタラント」
生まれもって神様から与えられた才能についての寓話。
才能は人によってまばらに配分される。それをただ持っただけにするか、きちんと受け取って活かすか。
与えられた分がたとえ少なくても、その分だけ活かせばいい。
欲をいえば、その才能が何なのかはっきりわかる形で教えてもらいたい。

コンセプト的に仕方ないけど、なんとなく説教くさい。
説教を求めて手に取った本だけど、一気に読むと胃もたれしてしまうかも。
今後たまに思い出して手に取るくらいにしたいので、本棚の片隅に置いておきたい。
パラ見したいので、紙媒体で買ってよかっまと思っている。


余談の印刷

奥付を眺めていて、印刷が「大日本印刷」じゃないことが増えてきたんだなぁとびっくり。
びっくりというか、わたしが知らなかっただけか。
本といえば大日本印刷というイメージが刷り込まれていた。最近買った手持ちの本を見てみると、けっこう大日本印刷(DNP)じゃないところが多い。
昔からそうだった……?
わたしの学生時代は、ほとんどDNPだった気がするのに。
記念として会社説明会みたいなのに参加したような……していないような……。
そんなところでちょっと時代(?)を感じた。

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