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転職活動の面接で退職理由・転職理由を聞かれたときのポイント

お疲れ様です。もなきです。
転職エージェントをしたり、スタートアップ企業の採用のお手伝いをしたり、採用動画のプロデュースをしたりしています。

今日は面接での「退職理由の伝え方」について書こうと思います。

これまで面接を受けた経験がある人は、ほぼ必ずと言っていいほど

「その会社を辞める理由は何ですか?」

という質問を受けたことがあると思います。これ、面接の中では結構その面接の合否を分ける質問だと思うんですね。

スラムダンクの山王戦で言うと、残り2:17で桜木花道がルーズボールに飛び込んだシーンくらいの重要場面です。「どけ~ミッチー!!」のとこです。

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僕は人事の立場で面接にこれまで携わってきた中で

「何故辞めるのか」「何故辞めたのか」

ということについては、かなり掘り下げて聞いてきました。

ぶっちゃけ、転職活動をする方からすると、退職理由の多くは

・人間関係
・給与
・ハードワーク
・業績悪化

のどれかであることが多いと思います。

ただ、これをそのままストレートに言うとお見送りになるんじゃないかと思って、みんなとってつけたような「綺麗事の退職理由」を話すんです。

今回のnoteで、僕はよくアフィリエイト記事にある
「ネガティブな理由もポジティブに置き換えて話しましょう」
みたいな、本質的ではないアドバイスをするつもりは毛頭ありません。

それで仮に面接が通過しても、本当にその人が転職を通じて実現したかったことが叶うとも限らず、また転職を繰り返す羽目になるからです。

このnoteを見ていただいた方が転職活動をするとしたら、過去に退職した理由を次の職場で繰り返さない転職をしていただきたいので、是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。

①納得感が薄い退職理由

これまで面接をしてきた中で、納得感が薄い退職理由には沢山出会ってきました。
例えば

・自分の成長に繋がらないなと思って
・やりきったので
・数年後も同じ仕事をしている先輩を見て
・尊敬できる上司や先輩がいなくなって

などです。

正直、みなさんの友人や先輩からも、一度くらいは聞いたことあるような理由ではないでしょうか?もちろん、この退職理由を聞いた上で、面接官とはさらに掘り下げて質疑応答はすることは前提なのですが、結構この4つってツッコミどころがある回答なんです。

・自分の成長に繋がらないなと思って
これは、その人の成長の定義が何かっていう質問を受ける中で、視座が低いと思われてしまう可能性が高いだけでなく、相手によっては「もっとやることやってから成長の限界を語れよ」なんて思われてしまう可能性が高いです。

・やりきったので
これも同じで、本当のプロフェッショナルは常に上を見ているので、完全に自分の仕事がやり切れているなんて思えることはない。たかが数年でやり切った、とか言ってんじゃない、と相手に思われてしまいます。

・数年後も同じ仕事をしている先輩を見て
これは、ややいたしかたないところもあるのですが、実際に入社した後にどのようなキャリアパスを踏むのか、給与体系はどうなっているのかは確かめなかったのかな?と思われてしまいます。しかも、この質問をしてくる人が、面接後半の逆質問「何か質問はありますか?」の場面で、給与体系やキャリアパスを聞かなかったりすると、それじゃあまた同じことを繰り返しちゃうよ、と思ったりします。

・尊敬できる上司や先輩がいなくなって
正直気持ちは分かります。僕も1社目がリクルートにいたので、独立したり転職したりする親しい先輩が増えていく中で、自分もいつか、みたいに思ったことはあります。ただ、これも伝え方次第では「人への依存度が高い、自走できない人」と思われてしまう危険性が高い退職理由です。

面接でありがちな「退職理由」を4つほどぶった切ってしまったのですが、これらの回答をしようと思っていた人は
「じゃあどうすればいいの?」
と思いますよね。

そこで大事になってくるのが、次のチャプターです。

②退職理由を伝える際のポイント

面接で退職理由を伝える際には、いくつかのポイントがあります。

以下の3つです。

・ウソは言わない
・具体的に、客観的に言う
・今回の転職で解決できる話をする

・ウソは言わない
当たり前に思うかもですが、ウソはダメです。これは、自分の本当の退職理由を隠そうとするからなのか、虚構の退職理由を話してしまう人がたまにいます。質問を掘り下げられると、どこかでバレますし、他の話とつじつまが合わなくなったりすることもあります。まして、面接のためとはいえ、勝手にご親族を病院送りにしないでください。

・具体的に、客観的に言う
ここが、実はけっこうポイントになってくると思います。要は、あなたの「感情」を排除して「事実(ファクト)」ベースで伝えると言うことです。
厚労省が統計を取った「転職者が前職を辞めた理由別割合」があるのですが、H30年度版を見ると、20代、30代男性の転職理由の多くが

・労働時間、休日等の労働条件が悪かった
・給与収入が少なかった
・職場の人間関係が好ましくなかった
・会社の将来が不安だった

に集中しています。

なので、これらが本音の退職理由に関係してくることは、面接官はほぼほぼ分かっているんですよ。

なので、例えば労働時間が本当にありえないほどキツかったのであれば、どれ位ハードに働いていたのかを数字で示せばいいんです。

給与が低かったのは、働いた時間に対しての対価がどれ位だったのかを計算して示せばいいんです。

職場の人間関係は、感情面の話なので客観的に伝えるのには不向きですが、会社の将来不安については、どの程度厳しい状態にあったのかも、可能な範囲で具体的に伝えましょう。

納得感のある、数字で示した伝え方によっては、面接官も「そ、それは確かにしんどいな」と納得せざるをえないと思います。

ただし、ここで一つ注意が必要です。

それは、あなたがその退職理由を払拭するために、何らかのアクションを前職でやっているか、についてです。

例えば長時間労働の話であれば、人事に相談してみるとか、会社の業績不安に対して、自分なりの解決策を経営層に提案してみたりとか。何も改善するための動きを取っていないで退職するということだと、嫌なことがあったらまた辞めてしまうと思われてしまいかねません。

・今回の転職で解決できる話をする

転職は、自分が理想とするキャリアに対して、現状とのGAPを埋めるための一つの手段です。退職した理由は一つだけでなく、色々なことが複合的に重なって成り立っています。

ですが、次のキャリアでも絶対に解決しない退職理由を話しすぎてもあまり意味がありません。なので、自分の退職理由を洗い出した上で、今回の転職を通じて何を解決したいのかは明確にしましょう。

③退職のストーリー化

ちょっと変な話に思うかもですが、あなたが数年後に「自叙伝」的なものを出版することになったとします。

本

その時に、退職の理由について描かれた部分って、各章のの終盤部分にあたるんですね。つまり、その後の章はどんなストーリーになるの?と気になる部分です。

小説を読んでいて、あれ前の章であの伏線がはられていたのに、その次の章でまったく違う話になってるじゃん?となったら、読んでいてモヤモヤしますよね。

退職理由と、その次のキャリアがつながっていないって、それくらい気持ちが悪いことなんです。

1回しかない自分の人生、読み応えある展開にしていきませんか?

はい、ということで、今回は面接での「退職理由の伝え方」というテーマで話をしました。

今後もこのnoteでは、転職やキャリアにまつわる話を発信していきたいと思います。尚、今回の内容は動画でも見ることができますので、よろしければぜひチャンネル登録お願いしますm(_ _)m

▼今回のnoteの内容について話した動画

それでは、お疲れ様でした。

もなき

サポート金を元手にその方とランチに行きたいです(都内のみ)つまり、500円が1,000円のランチに化けます。