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タイ・ブリーラム遠征

2018年12月、サッカー女子モンゴルU16代表チームに帯同して、タイのブリーラムへ。その様子の一部をご紹介していきます。


このようにモンゴルチームでの活動を気まぐれに書いているので、他の記事も見てみてください。


女子U16チームに帯同することになった経緯

普段は、男子A代表とErchim FCというクラブチームで活動していました。したがって、女子チームとの関わりは一切ありませんでした。

今回、U16チームがブリーラムへ行く目的は、"U-15 YOUTH INTERNATIONAL TOURNAMENT 2018"に参加すること。

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ちょうどその時期に、U19の大会が別の国で行われており、一部のスタッフはそちらに帯同していたため、医療スタッフが他にはいない状況。

そこで私の方にU16帯同の依頼がきました。その連絡がきたのは、出発日の2日前。急過ぎでしょ...

それでも私は二つ返事しました。暇していたので。笑

U16チームに帯同したスタッフは、監督(日本人)、通訳、私のみ。途中からU19のスタッフも合流するのですが、それまでもなかなかの負担でした。



ウランバートル~ブリーラム

香港経由でタイのスワンナプーム空港へ。香港ではトランジットで次の便まで結構時間があったため、一度入国して中心地へ行くことに。ところが、想像以上に交通費が高く、あえなく断念。バスの昇降エリアから海を眺めて、空港内に戻りました。

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モンゴルはもちろん、特にアンダー世代は予算が非常に少なく、食事も十分には取れません。お昼はマクドナルド。それでも、モンゴルにマクドナルドはないため、選手たちは床に座って、わいわいと楽しくハンバーガーを頬張っていました。

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U16チームといっても実際は13,14歳がほとんどで、かなり小学校低学年を思わせるような子供っぽい子たちです。バンコクからはタイのサッカー協会からバスの送迎があり、6時間くらいかけてブリーラムへ。

ガソリンスタンドにある公衆便所はなかなか開放的ですね。

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ブリーラムの風景


宿泊地

今回利用したホテルは2つ。

1つ目はModena by Fraser Buriram。大会会場のすぐ隣にある4つ星ホテル。

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各国の代表チームも利用するようで、この子たちが泊まるのは申し訳ないと思ってしまうくらい立派でした。

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暑いのにクリスマスツリーがあるのは不思議な感覚でした。

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併設のジムには様々なマシンがあり、一つの良い経験になるかと思い、負荷を少なめにしつつ、楽しみながら積極的に利用してもらいました。

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食事に関しても、3食すべてビュッフェ形式で、タイ料理がメインで味は抜群、新鮮な野菜フルーツも最高でした。

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はじめの2日間は何も言わず、選手がどんな食品を選ぶのかチェック。やっぱり、揚げ物がメイン。それから太りたくないからといって、極端に食事の量を少なくしている選手もいました。

そのため、監督の了承を得て、夜のミーティング時間に3日間かけて食事や栄養、健康管理などの指導。その結果、彩り豊かに食品を選んで食べるようになりました。


途中でホテル側の都合でダブルブッキングにより、別のホテルに移動しなければなりませんでした。

その2つ目に泊まったホテルが、X2 VIBE Buriram Hotel。こちらも4つ星で、U23の日本代表チームも利用していたそうです。

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言わずもがな、素晴らしすぎる環境。

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練習

ホテルから歩いて5分の所にブリーラム・ユナイテッドFCの本拠地であり、今回の大会会場となるブリーラム・スタジアムがあります。そしてそのすぐ隣に、練習場。

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移動が簡単なのは、非常にありがたいですね。

以前、ミャンマーの記事でも、書きましたがモンゴルの冬は厳しいです。


この12月は氷点下20℃を下回ります。そして、このタイは連日30℃越え。気温差が50℃以上にもなります。ウォーミングアップは私が毎回担当しますが、例のごとく、初日は暑すぎて自分自身がヘロヘロになってしまう程。笑

最初は多くの選手が頭痛や倦怠感を訴えていましたが、3日もすればだいぶ身体は馴れていきました。この暑さのせいか、あるアクシデントが起きてしまいました。その内容については長くなったので、こちらの記事にまとめました。



健康指導

モンゴルではスポーツ医学が非常に乏しく、指導者できる人もいないため、怪我の処置やリハビリ、コンディション管理については皆無です。

上記にもありますが、14歳前後の成長期真っ盛りの選手たちにこれを機に少しでも学んでもらおうと思い、栄養に加えて、自分の健康についても考えてもらおうと思いました。

その一つに毎朝のセルフチェック。

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項目は体重、心拍数、体温、睡眠、疲労、食欲、便通など。そして、その日の総合状態を5段階で書いて、下のグラフでどのように変化をしているのか、そしてどのように過ごすべきかなど、自分たちで考えてもらうきっかけを作りました。大きく体調を崩す選手は1人のみで、他はベストな状態で大会に臨めたように感じました。



U-15 YOUTH INTERNATIONAL TOURNAMENT 2018

会場はブリーラム・スタジアム。別名サンダーキャッスル

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さすがはタイ1部リーグ。スタジアムはかなり綺麗に整備されており、ロッカールームの設備もなかなかでした。

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この大会女子チームの参加はタイマルタシンガポールモンゴルの4ヶ国。

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試合内容については割愛しますが、男子同様にまだまだ発展途上ではあるものの、強豪相手に必死に喰らいついておりました。


そしてこの大会でも一つの学び。私はこのジュニア世代のチームのサポートは初めてです。1人の選手が試合中にタックルを受けて倒れこみ、私はピッチに出ました。

ひどく泣いており、質問しても全然答えてくれず、続行不能かもしれないと思い、ベンチにサインを出したら監督は”問題ない、ちょっとびっくりしているだけだ”と。すると、その選手はちょっとしたら泣き止んで、何事もないかのようにプレーしていました。普段から選手の状態や性格をよく観察している監督の経験に助けられ、勉強になりました。

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試合の風景



周辺散策

半日オフのときに、選手は部屋やフィットネスなどで各々の時間を過ごし、フリーであったため、ジョギングがてら近くの高台へ。

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ブリーラムの市街地が見渡せ、心地よかったです。

また、10バーツ(30円くらい)のタイミルクティーは火照った身体に染み渡りました。

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また、ホテルのすぐそばには遺跡らしきものがありました。

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また、夜はナイトマーケットで賑わっており、一日だけ選手とともに訪れました。

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私は現地のものを何でも一度は経験したいと思っております。ということで、せっかくだから昆虫食を購入。(閲覧注意)

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コオロギ系はサクサクして普通に美味しいですが、幼虫系はグチュっとして個人的には苦手です。選手たちはかなり逃げ回りましたが、一人が食べてみたら、続けて恐る恐るも挑戦していました。

実際は食べ慣れていないものであり、衛生状況も良くはないため、このような遠征先で選手たちに不容易に与えるのは要注意です。


選手の就寝時間後は、つかの間のリフレッシュタイム。ナイトマーケットは毎日開催されており、一人で何度も訪れました。

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最後に

今回は思春期の女子を相手にするため、ケアや怪我を見る際の触れ方、関わり方などに結構気を使いました。同じ競技種目であっても、性別やカテゴリが違うと対応の仕方もいろいろと変わることを感じました。

また、私が思う一般的なモンゴル人のイメージは、時間に遅れるのは当たり前、物の扱いは雑、借りたものは返さないし、自身の利益のために平気で人を騙す自己中心的で喧嘩っ早い人たち。(もちろん良い人もたくさんいますよ!!)

このモンゴル女子U16チームの選手たちは人懐っこく、また、日本人の監督が数年指導されていることから、非常に礼儀正しい子たちでした。何か力になりたい、サポートしてあげたいと、自然と思ってしまいます。子供のときからの教育が、非常に大事であることも感じました。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。ぜひ別の記事も見てみてください。

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