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ハロウインとは関係なく、今さらながら、エドワード・ゴーリーにはまってしまった。

「つんどく的日乗」
施設のライブラリーを夫婦でひっそりやっています。
最近購入した本や気になるレコードとか映画とかの雑記です。
今回は、ハロウインにちょっと引っ掛けて。

近所の本屋さんに、ずっと以前から気になる本、というか絵本が置いてあった。
作者がエドワード・ゴーリーという人の本。
絵本だけど、サイズが小さくて、絵がほぼモノクロで、
なにか不穏な雰囲気が漂っている。
翻訳を柴田元幸さんがしているというのも気になる。
中を見ようとしたら、シーリングされていて開けなかった。
結局いつも表紙と裏表紙を見るだけで、通り過ぎていた。

しかし、先日、「エドワード・ゴーリーの世界」という
ムック本をつい買ってしまった。

エドワード・ゴーリー(Edward Gorey, 1925年ー2000年)は、
アメリカの絵本作家。
絵本という体裁でありながら、道徳や倫理観を冷徹に押しやったナンセンスな、あるいは残酷で不条理に満ちた世界観と、徹底して韻を踏んだ言語表現で醸し出される深い寓意性、そしてごく細い線で執拗に描かれたモノクロームの質感のイラストにおける高い芸術性が、「大人のための絵本」として世界各国で熱心な称賛と支持を受けている。

ウィキペディアより

ウィキのこの説明を読んだだけで、好きな人は大好きに違いない。
ページをパラパラめくっただけで、
この奇妙な雰囲気にズルズルと引き込まれてしまった。
翌日、いままで素通りしていた絵本を2冊買った。
想像通りのダークで怪奇なお話。
ナンセンスのようでもあり、深い意味があるようでもある。
黒一色の細いペンで描き込まれた絵のタッチがとにかく好きだ。
グロ可愛いというのですかね。

繊細なペンタッチで表現される、あっけらかんとした残酷さ。

うちの子どもが小さい時にプレゼントでもらった
ティム・バートンの「オイスターボーイの憂鬱」を思い出した。
バートンがゴーリーから影響を受けているのは明白だと思った。
バートンのファンとしても、
この世にも怪奇な物語世界を避けて通ることはできなさそうだ。

ティム・バートン「ロボットボーイ」

明るくて清潔な日常の裂け目からニュっと黒い手が出てきたような不気味さ。
でも、思いのほか、無邪気で親しみを感じてしまう不思議な世界観。
昔、たまたまテレビで観たモノクロ映画(ホラーではない)が怖くて、
夢でうなされた時のよう。
昔からのファンには、今頃と言われそうだが、
しばらく、ゴーリーの世界に付き合おうと思う。

これは可愛い、猫のカード。クリスマスやお正月に。
怪奇世界の帝王、ドラキュラの舞台も手がけています。


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