見出し画像

私設ライブラリ―への道⑤いろいろな人の手を借りて、本棚の設置完了

現在、私設ライブラリ―設立準備の真っ最中である。
ライブラリーをはじめようと思ったきっかけから運用開始まで、そのプロセスをここに少しずつ記していこうと思う。
大まかには、作ろうと思った意図(コンセプト)、場所について、設営のプロセスなどについてです。
同じことをしようと考えている人の参考になれば幸いです。
今回は本棚について。
ライブラリーづくりもいよいよ佳境に。

本棚って、意外に多くて迷ってしまう

本棚を選ぼうと思って、ネットを検索してみてわかったこと。
それは、本棚にはたくさんの種類があるということ。
文字通り本を置く棚に過ぎないのだが、サイズ、収納量、可変性、素材、デザイン、などなど本棚選びの選択要件は意外に多い。
既製品、ユニット式、オーダーという選択肢もある。

本棚の種類が多い理由のひとつとして、本のサイズがまちまちなことがある。文庫本からB4サイズの美術書まで、タテもヨコも多種多様だ。
レコードとかDVDとか他のメディアはサイズが統一されているのに、本はなぜこんなにも自由気ままな寸法なのだろう。歴史が長いから?アナログだから?
しかし、私がリアルなライブラリーをやろうと思った理由のひとつが本の持つ形態の多様性なので、サイズのバラツキに文句を言うのは筋違いと言うものか。

目的に合わせて3タイプの本棚を選定

今、自宅にある本棚は10年くらい前にオーダーで作った。
本とDVDの分量に合わせて作ったので、きれいに収まって見栄えがいい。
しかし、本もDVDもずっと同じ量ではないので、結局あふれてしまう。
なんと言ってもオーダーは高い!
今は木材不足なのでコストも時間もかかるではないか。
ということで、今回は既製品かユニット式であれやこれや検討し、その結果、3タイプの本棚を組み合わせることにした。

メインの本棚はユニット式。ショールームで実物を確認

本棚は部屋に対してコの字型に配置するのだが、一番目立つ正面の壁には、大阪の建築資材メーカーのユニット式本棚「OSAMARU」を選んだ。
ひとマスが32cm四方の正方形で構成されたシンプルなデザイン。
棚板の間隔は調整できないが、逆に大きな本やレコードなども一緒に飾れる。本棚というよりディスプレイ棚という雰囲気が気に入った。

このタイプは他メーカーにもあるが、ショールームで実物を見られたのでこれに決めた。
部屋の図面と写真を持ってショールームまで行き、実物を確認しながら相談にのってもらった。ひとつ大きな問題があったからだ。
壁の、高さ1メート50センチくらいのところにネオン管のような長ーい照明が設置されているのだ。
これをよけて本棚を置いたら、収納量がガタ減りしてしまう。
高さと奥行きが選べるユニット式ならなんとかなるのではないかと思った。

図面まで引いて、部屋の特殊構造をクリア

ショールームでは丁寧に対応していただき、問題をクリアできた。
奥行きが深くて背の低い本棚の上に、奥行きが浅くて背の高い本棚を載せる組合せがよさそうだ。
手前側の面を揃えることで壁側に数センチの隙間ができる。そこに照明が収まるという計算だ。わざわざ設置図面を引いてもらった。

注文してから2週間後に納品された。さっそく組み立ててみた。
見事、計算通りではないか。本棚の裏に収まった照明が本を後ろからライトアップ。意図した訳ではないのに、これはなかなかおしゃれではないですか。
この棚は本棚として使うにはひとマスが大きいので収納量では劣るが、ゆとりのある分、サイズ違いの本を関連陳列しやすく、変化をつけられるのでディスプレイ効果が高い。
ここにはアート、映画関係の本が並ぶことになる。

部屋にきれいに収まった本棚。背面のライトがいい雰囲気

他の本棚はショッピングサイトで注文

一方、左側の壁には小説などの単行本を並べる。
そこにはベルメゾン(千趣会)の「頑丈本棚」という商品を選んだ。
名前の通り棚板が厚く、棚の間隔を細かく設定できるので本をギッシリ収められる。無骨な見た目だがいかにも本棚らしい安心感がある。

そして右手の壁の本棚には文庫と新書を収めるつもりで、奥行き20センチのベルメゾン「薄型突っ張りラック・本棚」にした。
一般的に本棚の奥行きは25〜30センチが多い。
新書と文庫は横幅が11センチくらいなので前後2列におけるが、それでは本を選びにくいので奥行きの浅い本棚を探した。
ただし、奥行きのない本棚は地震国日本では倒れやすいので、突っ張り式にしたのだ。
2本のハシゴ型フレームを床と天井で突っ張り、その間に棚を渡す構造だ。これなら、倒れる心配はない。
棚板の間隔が大雑把で、新書の天地サイズにうまくフィットしないところがあるが、部屋のスペースを取らないのがありがたい。

今回、家具店にも本棚を見に行ったが、細かな条件に合うものを探すのは難しかった。ネットなら短時間でたくさんの商品を比較検討できる。
実物を見られないリスクがあるが、そもそも自分の仕事が通販カタログの制作・撮影なので、カタログやサイトの読み込みには自信があった。
ひとつ想定外だったのは、ベルメゾンがECサイト改修後のトラブルで注文がうまくできず、結局電話で注文する羽目になったことくらいか。

本を収納中。バックライトで本が浮かび上がる。
右手の本棚が「薄型突っ張りラック・本棚」。文庫本がピッタリ

選ぶのは簡単だが、組み立てが大変

これらの本棚はすべて組み立て式だ。
合計すると8台の本棚を組み立てなくてはならない。
60代夫婦2人でするにはハード過ぎる。
助っ人を2人頼んで、男3人で組み立てた。
説明書が分かりにくくて、一部やり直しなどもあったが、午前中からはじめて夕方前にはすべての組み立てが完了した。
今回はじめて電動ドライバーを使用したが、威力抜群だった。
組み立て時に部品がうまくはまらないことがよくあるが、その時は100円ショップで買ったゴムハンマーが大活躍だった。

人を巻き込みながらも、計画は着々と進行

本棚なんて買ってきて置けばいいと思っていたが、選定から組み立てまでなんやかんやいろいろあった。
これはこれでいい経験になったし、何人もの方にお世話になってしまった。
私はなんでも一人でしてしまおうと思いがちだが、パートナーのmihoは人を巻き込むのが上手だ。掃除や組み立てに友人・知人が何人もが駆り出された。
しかし、あーだ、こーだ言いながら賑やかにやるのが、「私設」のいいところ、おもしろいところだな、と今回強く思った。
仕事じゃないんだから、効率よりも楽しい方を選ぶべきだね。
お世話になった皆さん、ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?