～皆様、小さな頃にした自身の「はじめてのおつかい」は覚えていますか？～

大人になってしまえば
買い物なんて当たり前のようにして
特別なものではなくなってしまいます。

買いたい物を選んで
レジに持っていき
お金を支払う。

簡単なことかもしれませんが
初めてお買い物をする時は
当たり前にはいかないですよね。

お店に並べられた、数ある商品から
買うものを探しだして
店員の方に商品を渡して
やり取りをした後
お財布からお札や小銭と
計算してから出さなければいけません。

初めての時は
ドキドキの連続です。

あの時のドキドキは
あの時だけの宝物なのでしょう。

そんな「はじめてのおつかい」をした時のことを私は今でも覚えています。

その時の話を
今回皆様にしようと思います。

どうか皆様お付き合いいただけないでしょうか？

私が幼稚園児の頃
地元で大きめのバザーが開催されました。

母は私に千円札を渡して
「何か好きなものを買ってきていいよ」と
はじめてのおつかいを依頼しました。

私は、大金を渡されて
ワクワクとドキドキが止まりませんでした。

これだけの大金があれば
何でも買える！！

でも、何を買おう…。

バザーには色んな物が売っていて
どれを選ぼうか迷いました。

すると、古いゲーム機が売っていました。

あ！ゲームが売ってる！

当時の私はテレビゲームが大好きでしたから早速買おうとしました。

しかし、
何でも買えると思っていた千円札を
ゲーム機を売るオジサンに渡すと
「これじゃあ、買えない」と
断られてしまいました。

普通の優しいオジサンだったと思いますが
当時の私には、そのオジサンが
ものすごく怖い人のように感じました。

さっきまでワクワクドキドキだった私も
そこからは不安で一杯になりました。

どうしよう…。
もう買うのやめてお母ちゃんに
お買い物するのやめたって言おうかな？

でも、こんな何でも買ってもいいという
チャンスは2度とないかもしれない。

意地でも何か買ってやる！

でも何を買おう…

おもちゃ？

周りを見ると私より小さな子供ばかりが
お父さん、お母さんにおもちゃを買ってもらってました。

いくつか年上で
１人で買い物に来てるかっこいい私は
もう少し大人っぽい物を買いたかったのでおもちゃを買うのはやめました。

洋服？

当時の私は何も着たくありませんでしたので洋服なんていりません。

(ちなみに、今の29才の私は違いますよ。)

食器？

当時の私は、そこら辺に落ちている物でも
平気で食べてましたから
食器なんていりませんでした。

(念のため言いますけど、
今の29才の私は違いますよ。)

困った、欲しい物がない…。

すると、ある物が
売っていることに気づきます。

あ！これだ！

売ってる人も優しそうで
何か親近感のある
おばあちゃんでしたので
安心して買いに行きました。

そして、それを買えるだけ買って
レジ袋に入れ
引きずりながら母親の所へ向かいます。

そして、

その日の夕食は
大量のサツマイモになりました。

私の祖父母は農家なので
大量のサツマイモが
もともと家にあったのに、
私がさらにサツマイモをバザーで
買ってきたので
家族みんなでサツマイモパーティーを
することになりました。

サツマイモを売っていた
おばあちゃんが農家の格好していたので
親近感があったのです。

母は、我が子が
1,000円で何を買うのだろう？と
期待していた中でサツマイモでしたので
少し呆れて笑っていました。

祖父は
「さすが農家の長男坊だ！」と
褒めてくれました。

父は
「パプアニューギニア高地人は
サツマイモを食べて
筋骨隆々の肉体を手に入れたのだから
強くなりたければたくさん食べろ。」
と謎のウンチクを披露していました。

何はともあれ、
みんな私の買い物で笑っていたので
私にとって、いつまでも
忘れられない買い物になりました。