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呪いの期限っていつまで?

~皆様は呪いというものを信じますか?~


今回は、突然恐ろしい言葉から
始まってしまってすみません。


今、呪術廻戦という人気マンガから
呪いに関して注目が集まったりしていますね。


私は、怖いものが苦手なので
あまり呪いとかは信じたくないのですが
呪いというのはやっぱり存在するのだなと
感じたエピソードがあるので
どうか今回は、そちらをお付き合いいただければと思います。


それではお聞きくださいませ。









私が大学受験を終えて
入学するまでの期間中
のことです。


当時、私は受験勉強から解放されて
とても暇をしていました。


そんな中、いとこのシュウくん
原付旅を提案してきました。


私は面白そうだと
二つ返事で了承して
家にあった古い原付バイクを借りて
荷物をリュックに詰め込み
すぐに旅に出ました。



まさにあの時の私達は
アホ最前線の時でしたので
ノリノリでスタートしたは良いのですが
目的地は一切決めておりませんでした。


とりあえず、当てもなく
お金と気力が尽きるまで行ける所まで
行こうということになりました。







季節は3月
春の陽気が少しずつ出てきたとはいえ
まだまだ外はとても寒かったです。


おまけに
当時の私は全く知りませんでしたが
バイクで走ると風がモロに当たって
ものすごく寒いのです。


そんな、最初から過酷な旅から
始まりましたが
段々と寒さに慣れていき
バイクに乗りながら
たくさんの綺麗な景色を
見る余裕が出てきました。



夜になれば適当なホテルに泊まって
私達の原付旅は数日間続きました。


時には、細い山道に迷いこんで
廃トンネルのような所に
入り込んでしまったり
休憩中、親切なお婆さんと仲良くなり
パンを頂いたり
どしゃ降りの雨に打たれたり。

山あり谷ありでしたが、
とても楽しい旅をしました。


そして、お金も尽きてきて
そろそろ帰ろうかという話になり
家に向かっている最中です。




シュウくんの原付が突然止まりました


どうしたの?と聞くと




「足の感覚がない…」



と言うのです。


シュウくんの顔を見ると
真っ青となり
ブルブルと小刻みに震えていました。


ただ事ではありません。







私はシュウくんに
呪いがかかっていることを
思い出しました。





その呪いは、
シュウくんが中学生の頃
かけられたものです。


シュウくんの
尊敬する柔道部の先輩
卒業する時。


シュウくんは
その先輩から
ある言葉をかけられます。


それは










「野性的な男でいろ。」



です。




それから、シュウくんは考えました。


野性的な男というのは何なのか!?

どんな男のことを野性的な男というのか!?

どうすれば野性的な男になれるのだ!?



くる日もくる日も一生懸命に一生懸命に
シュウくんは考え続けました。






そして、辿り着いた答えは












一生、私服は
半ズボンで生活することだったのです。








それからシュウくんは、
ずっと半ズボンなのです。


どんなに寒くても半ズボンなのです。


今回の原付旅も当然、
初日から半ズボンでした。




しっかり防寒してる私でも寒かったのに
半ズボンなんて無謀にもほどがあります。




そして、先ほどの状況に戻りますが
シュウくんは数日間、
半ズボンで原付に乗り続けて
限界が来ていました。


私は自分のリュックから
長ズボンを出して
シュウくんに「穿きなよ」と促します。


しかし、シュウくんは頑なに
長ズボンを穿きませんでした。


もう「野性的な男であれ」という
呪いをかけられてから6年経ちます。

未だにシュウくんの呪いは解けません。


めんどくさいので
誰かシュウくんの呪いの解き方を
教えてください!



シュウくんが元気にならなければ
家に帰れません!









そして、シュウくんは
私よりも年齢が1つ上なのにも関わらず
私に何度目かの一生のお願いをして
小銭を借り近くの銭湯に行きました。


そして、
芯までしっかり2人で温まり
無事家に辿り着きました。



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