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#049. 「人材育成」の責任者.

(1) 「人材育成」、2つの考え方.

人口の減少や 少子高齢化などを背景に
労働者が不足している、と云われています。

私が所属しておりますIT業界は、私が新入社員でした
10年以上前から、ずっとエンジニアが不足するだろう、
否、既に エンジニアが不足していると、
ネットの記事などで 度々 話題になっています。

どのように算出しているのか、詳細こそ不明なのですけれども
IT人材は、2030年に 約79万人 不足する見込みとのこと。

ソフトウェア業界のエンジニアは、ポジ要素/ネガ要素
両方 含めて「職人」とも揶揄される職種・業界でして
人材の育成に、とても時間がかかります。


時に。企業における「人材の育成」には、
2つの観点があります。

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(2) 「人材育成」は、組織の業務.

まず。「人材育成」は、企業や会社が組織として
取り組んでゆく課題
である、の考え方です。
デジタル化が加速していきますように、個人の
望む/望まないに関わらず、世界や業界や企業が
進んでゆく方向があります。

企業が利益を出して、存続してゆくには、
時代が求める製品や サービスを世の中に
提供し続ける必要があります。

製品やサービスは、刻々と変化していきます。
その製品やサービスを創る、生み出すための技術も
刻々と変わっていきます。時代が求める技術についてゆく、
そのためにも組織として人材を育成してゆく、
これが一つの考え方です。

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(3) 「人材育成」は、自己責任.

一方。もう一つの観点として「人材育成」は、個人が
自分自身のキャリアを考えて取り組んでゆく課題
である、
の考え方があります。

良い/悪いは、さておき、終身雇用が崩壊しました。
20~30年前でしたら 就職して その企業にて定年まで
勤めるのが「当たり前」でしたものの、昨今の企業は、
個人を終身雇用する体力も 考え方も、ありません。

株を運用していれば、ポートフォリオを分散させるのが
定石になります。同じように、一つの企業に
個人のポートフォリオの すべてをBetするのは、
危険すぎる時代になりました。つまりリスクを、
個人の判断で分散させるのが定石となりました。

企業に勤めていても、その企業の中で、求められる技術、
スキルが変わっていきます。自分がどうなりたいのか、
何のスキル伸ばし、何を捨てるのか、それは、企業や会社が
指示する内容ではなく 個人々々がそれぞれ 決めてゆく
べきことですよね――
これがもう一つの考え方になります。

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(4) どちらが先にあるべきか

前述(2)と(3)とは、相反する要素があります。

やる気」の案件と 同じモデル構造なのですけれども
片方は、「組織・環境の課題」と捉えていて
片方は、「個人の課題」と捉えています。

そして私の仮説も「やる気」の時と同じで、
 「どちらかが一方だけが 正解ではなく
  両方が存在して、ようやく組織活動が成立する

になります。

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(5) 結び.

需要と供給とを鑑みて、供給が追い付かないならば
相対的に価値が上がる、つまりお給料が上がるのが
市場原理のはず、です。

しかし、私が勤めている会社や、労働組合を介して
存じております 他社の情報から推察しますに、
国内の企業全般として、ITエンジニアのお給料は、
上がっていないと感じています。

もしITエンジニア不足を、社会全体がマズいことだと
考えるならば、産官学が一体となって
取り組んでゆく必要があります。
取り組んでくださる方々を 選挙などの際に
選出してゆくことが重要になります。

企業勤めのビジネスパーソンであれば
教育受講の機会や予算を、会社に求めてゆくことは、
おかしなことではない
、と 私は、考えます。

企業は、業績が厳しいと、内部予算の締め付けばかりしますので
人材育成に必要な お金や時間を、しっかり訴求してゆくことは、
重要と考えます。


一方。エンジニア側も 自分のキャリアを自分で考え、
つくってゆく必要があります。漠然とでも良いので
「これを伸ばしたい」、「これを捨てる」を取捨選択して
「これを伸ばしたい」に関する内容を学んでゆく
必要があります。

汎用性が高いのは、「お金・投資に関する基礎知識」だと
感じており、遅ればせながら、私自身、現在 勉強しています。


藤原 和博 氏の言葉をお借りするなら

100人に1人が持っているスキルを3つ持っていれば
100万人に1人の人材になれる

であります。

成人式の数値を参考にしますと、 2020年、日本の新成人は、
122万人です。つまり、100万人に1人 の割合は、
おおよそ「学年に1人」の逸材であります。


少し横道に逸れますけれども note世界の住人の方々は、
「100万人に1人」の方々ばかりです。 なぜなら

・お仕事
・趣味
・書くこと

と、既に、3つ以上の領域に携わっていらっしゃるため、です。

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自分が学び、成長するための環境を整えることも
自分自身で やるべきことの一つである、

こちらの視点も持ちつつ

もし、 自分が 誰かに伝えらえることがあれば
お伝えしてゆければ、、、と思います。

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最後まで お読みいただき ありがとうございます。

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<参考図書>
10年後、君に仕事はあるのか?
藤原和博

有限の人生のお時間をいただき, ありがとうございます. サポート頂けると 望外の僥倖にございます. いつの日も ご自愛くださいますよう.