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鉄道趣味論

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鉄道をめぐる趣味と、それを発信していく事について雑に考える
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#貨車

ワキ8000・ワサフ8000

 かつて存在した国鉄の荷物列車は、駅の窓口で渡せるくらいの小口の荷物を運んでいた。しかし、輸送する量が多い路線となると、大口の輸送で使う貨車を使った方が良いんじゃないかという場合があった。

 そこでパレット輸送用の高速貨車ワキ10000と同じ構造の荷物車が作られた。これがスニ40で、以降その派生形式も含めて増備されていく。
 車掌室と貴重品輸送等のスペースの付いたスニ41、全長を伸ばしたマニ44

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貨車編成論 その3

 よく分からないが、それなりに反響があるようなので、無理矢理続きを書いてみる。「書いてみるテスト」とか言わない。

・甲、乙、丙……

 D51の牽く貨物列車と言うと日本中で見られたのだが、D51の入れるのは乙線までだった。軸重の関係でD51の入れない路線(丙線)というのもあって、そういう所では9600、8620、C58、C11あたりが貨物列車を牽いた。中にはC57が牽いたり、D50をD60に改造

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貨車編成論 その2

 貨車の編成は割と自由である。但し、「○○線の貨物列車」となるとちょっと違ってくる。全て理屈の組み合わせで出来上がる。「まずあの駅から伸びている化学繊維工場の引き込み線の為にエチレングリコールのタンク車を切り離し、次にあの駅で製紙工場の為に液化塩素、水酸化ナトリウムのタンク車を切り離し、製品の為の空のワムも回送」と考えていく訳である。

 実際、実物の記録を見ていくと色々な事に気付く。山奥に向かう

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貨車編成論 その1

 国鉄時代の貨物列車について、どう繋げば良いか分からないという話があるようだ。実際、割と自由なのであるが。

・機関車の直後か最後尾は緩急車か車掌車

 この「いちからか? いちからせつめいしないとだめか?」なフレーズであるが、知っているだけで大違いである。これだけでワム80000「だけ」を連ねた「JRの貨物列車」が一気に国鉄の貨物列車に変わるのである。

 ついでに言うなら黒いプレスドアの貨車(

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リアル版ムキ?

リアル版ムキ?



 この「ムキ」とは「ワム」や「トム」にボギー台車を履かせて「ワキ」や「トキ」(のショーティ)にしてしまう鉄道模型の話だが、これに似たような車両が台湾に実在した。

 一見日本の国鉄のワム70000のようで15トン積みなのだが、しかしスタイルは「ワキ」っぽくボギー台車を履いている。

 これは台湾東部にあったナローゲージ路線の台東線で活躍した貨車で、この路線はかなり大型の車両が在籍していたのであ

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