「みんな知ってる鉄道車両」の終焉

 Nゲージ鉄道車両の少なかった頃、マックス(グリーンマックス)のプラキットは、その車種を出来はともかく(つまり作成する腕に左右される)増やすのに貢献してくれた。

 今、こういうのはどうだろうと考えた所で愕然とした。昔は「みんなが知ってるけど模型になっていない」車両があったけれど、今は好きな車両が年代で分散していて、かつ地方で分散している。
 旧型客車は(うるさく言わなければ)全国区だった。旧型国電も直流電化区間ならまあ共通と言える。そのあとの時代でも「みんな知ってる103系・113系」があったけど、これはもうじき無くなるだろうね。

 気動車がグリーンマックスのエコノミーキットにはほぼ無いが、他のメーカーでキハ20(関水)、キハ28・58(トミックス)、キハ55、キハ40(エーダイ・学研)、キハ35(エンドウ)と全国区はほぼ出ていたから食い込めなかったんだろう。だからこそ、キハ04そして後に塗装済のキハ23・キハ45を出したのはエライ! キハ04は走りがどうとか聞くけどね。(キハ10、キハ07のプラ製は津川が出したんだが動力無し)
 シバサキ模型とかの金属コンバージョンは、また別の話としよう。

 全国区の車両が無くなっちゃったのは、国鉄分割民営の影響がこんなところでとも思う。
 あとここで「鉄道ブーム」なのは「全国区でみんな知ってる車両」の終焉だからじゃないかな。
 地方私鉄の京王3000、5000、東急7000も「みんな知ってる」の仲間かもしれない。

 A-Trainとか209・E231系一族、E235系一族がなんかが全国区で同型多数導入という世界ならば、「作る楽しみいっぱい」「各自工夫の事」もまだまだ行けたと思うんだけどね。
 なかなか難しいだろうね。「JR東海普通列車」と言って「313系にもキハ25にも作れます」っていうのは。JR西日本でもこういう事が出来そうなのはあるかも知れないけど。なんか「こまけえ事はいいんだ」って人は少数になっちゃったみたいだし。

 地方私鉄共通の車体というのが開発されても、それは多数には売れない気がする。軽快気動車も、ローカル限定で逆に都市部にいないし。(昔は上野駅に旧型客車が来ていたり、南武線まで行けば旧型国電がいたのに対してこれは弱い)

 ただ、自由型ならば、もしかしたらエコノミーキットとしてウケる事があるかもしれない。

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