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【日本全国写真紀行】 15 山口県熊毛郡上関町祝島

取材で訪れた、日本全国津々浦々の心にしみる風景を紹介します。ページの都合上、書籍では使用できなかった写真も掲載。
日本の原風景に出会う旅をお楽しみいただけます。


山口県熊毛郡上関町祝島

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霊光を発して船の危機を救ったという神霊の島

 祝島は周防灘すおうなだに浮かぶ周囲12キロ、面積7.67キロ平方メートルの小さな島である。地図で見ると周防灘には数多くの島があるが、ハート型の可愛らしい形をしているのですぐにわかる。
 祝島というめでたい名にはもちろん由来がある。古代からこの島は交通の要衝とし
て知られ、行き交う船の航行安全を祈願し、豊穣な海への感謝を捧げる神官のほうりがいたとされる。島自体が神霊の島といわれ、瀬戸内海を通る船が危機に瀕した時は、この島に向かって一心に祈ると、島が霊光を発して行く先を照らした、という言い伝えが残っている。

 そんなありがたい島だが、残念ながら自然環境には恵まれていない。昔は別名「岩井島」といわれたほど、島は岩だらけで平地が極端に少なく、湧水もわずかで、おまけに台風が来るたびに直撃を受けてきた。だがそれだけに住民たちの結束力は固く、長い年月をかけて自分たちで岩をひとつひとつ掘り起こし、島じゅうに棚田を築いていった。

『ふるさと再発見の旅 中国地方』産業編集センター/編より一部抜粋


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