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308【マジックナンバー】

マジックナンバーという言葉があります。アメリカの心理学者ジョージ・ミラーは、人間の短期記憶容量には、7項目が有効だと提唱しました。短期記憶とは、人が瞬間的に覚えておける記憶のことで、15~30秒程度の短い時間だけ保持される記憶です。電話番号や〒など、記憶しやすいように、4や7、11の数字で表されています。

数字には意味がある。改めて、数字について考えてみます。

「1」
ナンバー1、M-1グランプリ、1個買うと1個もらえる、人は第一印象で決まる、一言で言えば、、、など、何か行動を起こすときには、目標を1つに決めることで、モチベーションが上がります。1つ示すことで、モチベーションを維持することができますし、最後までやり遂げたいという気持ちも湧いてきます。結果が出ると、自己肯定感、達成感も高まります。何より、やるべきことが明確になることで、1本筋が通ったブレない行動ができるようになります。

「3」
トップ3、御三家、三大発明、三大夜景というように、何かをまとめて提示するとき、基準となる数字は「3」が多いようです。誰?なぜ?どのように?もそうです。3つにポイントをまとめることで、アイデアがしぼんでいくのではなく、自由度が増えて思考が加速していきます。安定していてちょうどよい印象を与えます。物事を説明するとき、具体例を3つあげると説得力が増すとされ、2つだと乏しい・足りない。4つでは多すぎると感じる心理的傾向があるそうです。

「4」
2001年、ネルソン・コーワン教授によって提唱されました。電話番号、PDCAなどのフレームワーク、四字熟語など、昔から無意識に多くの場面で使われています。「4」は、人がパッと覚えることができる情報量です。本当に伝えたい情報は4個にすることを意識しましょう。本当に大切な情報を4個に絞って伝えることで、相手に好印象を残ることができるでしょう。四葉のクローバーは幸運のシンボルですしね。

「5」
五感(触覚、嗅覚、視覚、聴覚、味覚)、人体が五つの部分から構成される五体、五行思想、五輪、五重塔、楽譜の五線譜、五大湖、五大陸、五大洋、ゴレンジャー、シャネルNo.5、五芒星など、「5」という数字は、微妙なバランス感をもち、合理的で調和のとれた数字と言えます。5は、様々な文化や宗教で意味をもちます。幸運などの象徴としても扱われ、黒魔術や未来予知などの奇妙な概念までも関連付けられています。確率は五分五分と言われるように、もし成功も失敗も半々というときにも使われます。しかし、もし信じ賭けに5回続けて失敗したら、もうその確率は五分五分ではないと考え直した方がいいです。朝起きたとき、「あと5分」と言うように、何か気持ちを切り替えたり、撤退したりするきっかけに「5」を使うと良さそうです。

「7」
ラッキーセブン、セブンイレブン、七不思議、一週間、7人の侍、ウルトラセブン、七草粥、七並べ、七夕、北斗七星、音符など、「7」は縁起の良い数字として知られています。認知心理学では、一目で把握しやすいタイトルの項目数は7±2個だそうです。1952年、ジョージ・ミラー教授によって提唱されたものとして知られています。人間が短期記憶で覚えられる数は7個までという理論です。マジカルナンバー7±2として発表されました。短期記憶の上限である「7±2」を知っていれば、それに合わせた提案書を作成できます。

「9」
九九、銀河鉄道999、野球のイニング数、サイボーグ009、ナンプレ、3の倍数、第九など、「苦しい」とか、「久」とか、悪い意味も、良い意味や、神秘的な印象もあります。「9」を使う例と言えば、マンダラアートです。3つに絞ると、アイデアは加速しますが、具体的でないため、とっちらかってしまう場合があります。3つあるとモレにくい感じがあり説得力が高まりますが、聴き手に想像力ない、根拠にモレがあると納得度が下がります。そんなときは、マンダラアートで具体的に拡げていくことと、ブレない思考が作られていきます。聴き手の納得度と記憶のキャパシティのバランスを踏まえ、マンダラアートで一覧にして構造化して提示することが有効です。

「0」
「無」「空」、零戦、富士ゼロックス、など。「0」の概念が出来てから、「無」や終わりのない「無限」の考え方でき、般若心経の一節「色即是空」も表れます。この考え方は、最先端科学の量子力学の考え方にも似ています。ゼロベースで物事を考えることで、未来を無限に考えることができます。「0」は、まさに話を聞く手法です。偏見も先入観ももたずに聞くことによって、心や行動を無限に拡げることができます。

「2」や「6」、「8」にも、いろんな意味があり、様々な使われ方をしていると思います。身近な数字を見直してみると、面白いですよー。



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